戦争法
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戦争法強行採決当日の19日に抗議の宣伝を行う憲法共同センター=東京・新宿駅西口 |
沖縄ではいま、辺野古への新基地建設が大問題になっていますが、この動きは戦争法と一体不可分のものです。新基地建設が進めば、米軍や自衛隊の要塞となり、沖縄戦の再来になる危険性が高まります。新基地建設も許してはなりません。
沖縄県農民連も、他の団体と力を合わせて戦争法に反対する運動にがんばってきました。戦争を体験した70歳代の方々をはじめ、SEALDs(シールズ)に結集する若者も立ち上がり、県民一体となってきました。若い世代に平和な沖縄を残していきたいと考えています。
昨年の知事選や衆院選挙で示してきた基地反対の沖縄の意思を来年の県議選と参議院選挙でもさらに大きなうねりとしていきたい。日本の政治状況を変えるようなたたかいをしたいと思います。
そのためにも、戦争法を廃止させるたたかいとともに、新基地建設を許さない運動、TPP交渉からの撤退や原発反対などの課題に引き続き取り組んでいきます。
大きな流れのきっかけは、SEALDs(シールズ=自由と民主主義のための学生緊急行動)の若者たちではありましたが、戦後70年一貫して「憲法守れ」の声を伝え続けた、人生のベテランの方々がいたからだと実感しています。
宮城県柴田町での戦争法反対デモ(左端がジョン・レノンにふんする平間部長) |
ラマルクという人の進化論があります。前の世代が、経験したことや、獲得した知識、自分の代では実現できなかった思いなど形のない物も、次の世代に受け継がれているという説です。戦争を経験したことのない人たちが立ち上がったのは、70年以上前から先の戦争で苦しみに苦しんだ人たちの、平和への願いが僕らにも深く深く刻み込まれているからではないだろうか、と思いました。
戦後70年、曲がりなりにも日本は平和でした。その平和を100年、200年と続けていくためにも憲法9条は必ず守り通してほしい。そのためにも、これからも「9条守れ」の声を上げ続けていきたいと思います。
忘れられないのは、満州・東安市で起きた関東軍の手による列車爆破事件に遭遇したことです。ソ連軍の侵攻を目前に、日本人の居留民、開拓団、市民らが帰国のために最終列車に乗りましたが、その列車が爆発し、多数の死傷者が出てしまいました。軍が放火したのが目撃されています。軍は、日本人をも守れなかったのが歴史の事実でした。
19日未明の「強行採決」を忘れることはできません。世界に誇る憲法9条、自由と民主主義の下で暮らしてきた者として、戦争の弾の下をくぐってきた者として、あの戦争体験者、生き残りの一人として、黙ってはいられません。
私も8月30日に広島市内で行われた戦争法案反対の集会に参加しましたが、青年や女性、幼児をおぶって参加したお母さんたちの姿を見て、新たな力を学び取ることができました。
たたかいはこれからです。安倍政権から「憲法」を取り戻すまで、多くの人々と手を携えて、たたかい続けます。
ここ鹿児島でも、連日、「戦争法案反対」の一点で共同した集会やデモが連日のように開かれ、2000人が集まった集会もありました。鹿児島で2000人が集まることなど、なかなかありません。それだけ「戦争はいやだ」「憲法9条を守りたい」ということが、多くの人の意思だったのだと思います。
参加者のなかには保守的な人たちもいたし、青年も、女性も、それこそ老若男女が集っていました。こんなこともこれまでの集会にはないことで、戦争法案は通ってしまったけれど、「何か新しい時代が始まった」と、実感させてくれる運動になったと思います。青年が運動に立ち上がったことも、“団塊の世代”の私たちは本当に励まされました。
友達とも「戦争法は絶対にやめさせないといけない。自民党、公明党をはじめ戦争法に賛成した議員は絶対に許さない。今度の選挙では、安倍政権なんて倒してしまおう」と話しています。
※【訂正】 10月12日号にて、以下の訂正がありました。
10月5日付1面「“戦争法”共同広げ必ず廃止」の記事で、鹿児島県農民連の園山多佳子さんの顔写真※1を別の方とまちがって掲載しました。おわびして、訂正します。
2015年10月19日、写真を削除しました。
[2015年10月]
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