「農民」記事データベース20131111-1093-01

がんばる若い
新規就農者
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すっかりはまり込んで…

地産地消で 高見沢学さん(38)

面白い 人間らしく働ける

研究熱心 横山倫二さん(43)

 埼玉県で今、青年農家が頑張っています。横山倫二(ともじ)さん(43)と高見沢学さん(38)です。横山さんは所沢市の農民連の会員、関谷豊さんの農場で営農研修中、高見沢さんは就農して5年目。農家認定が下り、いよいよ独り立ちして農業にまい進しようとしています。

 高見沢さんはフリーター時代に、自分に合った仕事が見つからず悩んでいました。レタスの出荷のアルバイトがきっかけで農業へ挑戦してみようと思いました。

 横山さんは前職がパチンコ店の店長でしたが、農業に対する漠然とした憧れを持っていました。前職をやめた後、職業研修の一環として埼玉県の農業大学校で研修を受け、「やっぱり農業は面白そうだ」と就農を決意したそうです。「前の職は命と引き換えに金を稼いだ感じがしました。今は以前よりずっと人間らしく働けています」と話しました。

 販路確保で加入

 二人とも農民連に加入したきっかけは、販路の確保でした。高見沢さんは近所の人に販売していましたが、母親が取っていた産直ボックスがきっかけで販路を広げるために農民連に加入。会員の紹介で今は地元のスーパーに直売で出荷しています。「農業者にとって地元に出すのがコスト的にも一番いい。地産地消を基本に農業に取り組みたいです」と話しました。

 横山さんは、農家を取り巻く現状について「消費税8%、ふざけるな。なに勝手にやっているんだ」と激しい怒りを見せていました。高見沢さんも「景気が悪いのは売っていて実感しています。それに対応した作り方をしていかないと。経営者は大変です」と話していました。

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作物の出来具合を語り合う横山さん(左)と高見沢さん

 農業をやってみて「辛抱して辛抱して、やっとできたいいものが納得いく値段で売れたときはやっぱりうれしい」と横山さん。「初めてつくる作物はうまくいくかドキドキしています。それだけにやっとできたときの安ど感はひとしおです」と話します。高見沢さんも「この世界にすっかりはまりこんでいますね。もうほかの道は考えにくい」と農業を続ける意欲を語りました。

 ギャップ埋めて

 これから就農を希望する人たちへ、横山さんは「実地や研修で、自分の思いと現実のギャップをしっかり埋めてから取り組んだほうがいいです。農業をやるうえで力になってくれる人を見つけると心強いです」と話してくれました。研修先の株式会社「アグリ昴」の関谷豊さんも、「研究熱心でよく頑張っている」と若い農家に目を細めていました。

(新聞「農民」2013.11.11付)
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2013年11月

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