「農民」記事データベース20120206-1007-13

手記 私の3・11
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被災地が1日も早く元気に
なる日が来るよう支援を

山形・庄内産直センター 菅原 司(43)

 テレビから流れる「壊滅」という言葉に耳を疑い、写し出される惨状に目を見開いていました。何かしなければ、どう動けばいいのか、居ても立ってもいられない気持ちばかりで、まったく役に立たない自分を情けなく感じました。

 農民連から、燃油や物品、炊き出し支援の要請が来たときには、「これで少しは役に立てるかも」と、心振るわせたことが思い出されます。

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宮城県東松島市の矢本地区仮設住宅で、そうめんの炊き出し支援に汗を流す菅原さん(2011年7月17日)

 これまで、宮城県を中心に17回の炊き出し支援を行ってきました。4月初旬に女川町の津波被害を目のあたりにした時、はじめて「言葉を失う」という感覚に陥り、支援に行った自分自身が“絶望”を感じずにはいられませんでした。支援の当初には、心のどこかで物見遊山的だった自分を恥じ、これからは被災地のためにできることから懸命に支援活動に取り組もうと誓いました。

 「ありがとう」「本当にご苦労様です」。この言葉を被災地で幾度もかけられたり、「たいへんだね」「すごいね」と、地元の庄内でも声をかけられます。しかし、被災者の笑顔や希望の糧になると信じていれば、たいへんだとか苦労だとかは一度も思ったことはありません。

 これからも、微力ながら物心ともにできる限りの支援を行い、被災地が一日も早く元気な街に戻る日が来るよう、心から願っています。

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(新聞「農民」2012.2.6付)
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2012年2月

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