「農民」記事データベース20110912-988-01

食・くらし・地域・いのち守る
たたかいはいよいよ本番

復興をじゃまする
TPPはいらない

8・27緊急集会

関連/復興をじゃまするTPPはいらない
  /8・27緊急集会 来賓あいさつ
  /集会参加者の声

 全国から1300人の参加者が東京・日比谷公会堂を埋めつくした「食、くらし、地域経済、いのちを守りたい―TPPはいらない! 8・27緊急集会」。千葉県農民連の小倉毅さん(事務局長)が奏でる“笛の音”で幕を開け、舞台に踊り出た秋田のなまはげと岡山の茶屋の鬼が、「悪いヤツはいねぇが!」「鬼が成敗してくれる!」とほえ叫ぶなか、熱気ある集会がスタートしました。


JA全中、消費者連盟など決意表明

 「成敗するぞ!」と叫び声あげる鬼たち

 緊急集会を主催したのは、全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)に加盟する農民連や新日本婦人の会などのほかに、主婦連合会や日本消費者連盟、自由法曹団などの24団体で構成する実行委員会。

 主催者あいさつした全労連の大黒作治議長は、「菅内閣に代わって新しい内閣になっても、11月のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)でTPP参加を表明することも考えられる。いよいよたたかいの本番の秋を迎える。かつてない共同の広がりをいかし、手を携えて粘り強くがんばっていこう」と呼びかけました。

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たくさんの団体が賛同し、結集した集会となりました

 来賓としてJA全中(全国農協中央会)の代表、東京大学大学院教授の鈴木宣弘さん、日本共産党の志位和夫委員長の3氏が激励あいさつしました。(なお、実行委員会はすべての政党に出席を要請しました)

断念させるまでさらに
共同を広げ運動大きく

 農民連を代表して新潟・今井会長発言

 その後、各団体ののぼり旗やムシロ旗、プラカードが囲むなか、各界・各地の代表が発言。農民連から新潟県連の今井健会長が「農民は米をつくってもペットボトルの水よりも安く、“米つくってメシ食えねぇ”という状況だ。農村をいっそう荒廃させ、亡国の道を突き進むTPP参加は絶対認められない。阿賀野の仲間たちは軽トラパレードをして、今日の集会に参加している。さらに運動を広げ、大震災に水を差すTPP参加を絶対阻止し、安心して農業ができるようともにがんばろう」と決意を述べました。

 また、首都圏青年ユニオンの武田敦さん(委員長)は「これ以上、劣悪な環境に労働者を追い込むな」と訴え、日本消費者連盟の山浦康明さん(事務局長)は「TPPはとんでもないペテンに満ちたパートナーシップ協定だ。アメリカのルールを押し付け、アメリカの利益を追求するもの」と批判。岩手県農協中央会の畠山房郎さん(参事)は「建設業を含む多くの団体と県民会議を立ち上げた。TPPは被災地の復興をじゃまするものであり、さらに運動を広げていく」など、それぞれの立場から決意を表明しました。

 ほかにも、全日本民医連の湯浅健夫さん(事務局次長)、全国商工団体連合会の西村冨佐多さん(副会長)、新日本婦人の会東京都本部の根本かおるさんが発言。会場からは「そうだ!」の声が起こり、各弁士に大きな拍手が送られました。

 トラクターや軽トラ先頭に銀座パレード

 集会は最後に、「私たちは、人が人として大切にされる社会をつくるためにも、そして大震災・原発事故からの復旧・復興という、国民みんなの願いを実現するためにも、TPPへの参加には反対です。ともに声をあげましょう」との集会アピールを参加者全員で確認。

 集会の後、埼玉や千葉、神奈川の農民連会員が運転するトラクター2台、軽トラ4台を先頭に、銀座周辺を元気にパレード。東京電力本社前では「早く損害を賠償しろ!」と気勢をあげました。(来賓あいさつなど関連記事を4、5面に掲載)

(新聞「農民」2011.9.12付)
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2011年9月

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