「農民」記事データベース20110214-960-07

“勇気”農業やってみよう

青森 津軽農民組合 ほほえみりんご産直部

関連/超ベテランも若手後継者もみんなでりんごの剪定(せんてい)会


減農薬・減肥料栽培の学習会開く

 青森県農民連・津軽農民組合のほほえみりんご産直部は1月12日、大鰐町で「持続可能で『低投入』(農業資材や労力を減らす)農法について」の学習会を開き、49人が参加しました。

 減農薬・減肥料栽培を実践している3人の農家から体験談の報告を受けたあと、東北ライフ商事の河野和廣さんが、肥料・農薬を減らす農法について講演し、「多くの農家が、肥料、特に窒素の入れすぎで収量減、病害虫の増加につながっている」など、今までの常識をくつがえす話をしました。

 基本は、土壌診断をして、適切な時期に適量の肥料をやり、農薬散布するということでした。河野さんは「枝の角度、葉っぱの色、成長具合で窒素が過剰かどうか判断できる。収穫後もりんごの葉が枯れ落ちていない園地は肥料の入れすぎ」と、警告しています。そして「肥料を減らすと言うと家の中がケンカになるが、自分の園地で少し試して、“勇気”農業をやってみてください」と話していました。

 講演後、参加者はアドバイスを受けようと、河野さんを囲んで質問していました。


超ベテランも若手後継者も
みんなでりんごの剪定(せんてい)会

 ほほえみりんご産直部の剪定会が2月2日、雪の積もる中、工藤保さんのりんご園(弘前市)で行われ、21人が参加しました。

 剪定は、りんごの収量や着色に影響し、農業所得に反映する大事な作業。今は剪定会のラッシュ時期です。

 葛西猛副部長と田沢順造さん(部員)が講師になり、2本の丸葉(30年樹)にそれぞれに分かれ、同時進行ですすめました。2人の講師は、剪定のノウハウを話しながら手際よくノコやハサミを使い45分ほどで剪定を終えました。

 葛西副部長は、「上手に剪定しようと思っていると、悩んでしまって剪定作業の効率があがらない。あまり上手でなくてもいい」などと笑わせていました。参加者は80歳の超ベテランから39歳の若手後継者まで、幅広い年代でしたが、みんな講師の話にうなずいていました。作業を見学しながら部員どうしで「ノコはどこのメーカーが良いか?」「新梢(しんしょう)の花すぐりは、枝をハサミでなく手で折ったほうがいい」など、情報交換(交流)の場にもなりました。剪定は3年続けないとわからないと言われているので、来年、再来年と3年続けて同じりんごの木で剪定会を計画する予定です。


 訂正 2月7日付8面の「和食献立で食育に取り組む品川・戸越ひまわり保育園」の記事で、「毎週、職場学習会を開いて学んだことが〜」という部分の「毎週」を「毎月」に、「『お迎え試食会』も毎月行い〜」という部分の「毎月」を「毎年」に、お詫びして訂正します。

(新聞「農民」2011.2.14付)
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2011年2月

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