「農民」記事データベース20090202-862-01

食糧主権確立の運動に確信
多彩で幅広い発言相次ぐ

20年の運動の蓄積を生かし
たたかいと組織の飛躍を!

結成20周年 農民連第18回大会

関連/読者拡大 目標1000部を超過達成

 「80歳の身をかえりみず参加したが、農民連を立ち上げた20年前を思い起こし感無量。これから若い世代を育てます」「今ほど農民運動を続けてきてよかったと思える時はない。新聞読者と会員をおおいに増やしましょう」(参加者の感想から)―結成20周年を迎えた農民連の歴史的な第18回大会が、1月20日から22日まで東京・大田区産業プラザで開かれ、47都道府県から約400人の代議員・評議員が参加しました。


農政転換の絶好のチャンス
総選挙を全力でたたかおう

 農業つぶし攻撃と対決した20年

 白石淳一会長は開会あいさつ(2面)で、米価下落やミニマムアクセス米などでの、この間の農民連のたたかいを通 じて「世論や運動で政治を変えられる情勢になっていることを示している」と述べ、農業つぶしの攻撃と対決し、農民要求を基礎にした20年にわたる農民連のたたかいを振り返りました。そして、いま世界でも日本でも広がっている食糧主権の確立を求める運動に確信を深め、「必ず総選挙が行われる今年は、農政転換の絶好のチャンス。おおいに奮闘しよう」と呼びかけました。

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 大会議案を報告した笹渡義夫事務局長は、「ものを作ってこそ農民、いまこそ食糧主権を!」の旗を掲げ、1989年結成時の農家数がいまでは半減しているもとで、組織を維持してきた意義を強調。自給率向上署名や学習会など地域での多様な「つどい運動」を呼びかけ、「20年の運動の蓄積を生かし、たたかいと組織を飛躍させよう」と訴えました。また、全国農協中央会(全中)から15年ぶりにメッセージ(2面 )が寄せられたと紹介しました。

 真嶋良孝副会長は、とくに資本主義のあり方そのものが問われている金融危機について、資料を示しながら詳しく報告。新自由主義のもとで進行している食糧危機、気候危機、エネルギー危機、そして金融危機という4つの危機とのたたかいを提起しているビア・カンペシーナの提案を紹介し、「食糧主権こそが地球を救う」と強調、「WTO(世界貿易機関)をさらに追い込むたたかいを」と呼びかけました。

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元気いっぱいの発言に参加者も笑いと拍手

 世界で日本でいま輝く農民連

 来賓あいさつした日本共産党の志位和夫委員長は「年越し派遣村でも元気いっぱいの農民連が職を失った仲間をどれだけ励ましたかわかりません」と切り出し、20年来掲げてきた「安全・安心な食料は日本の大地から」という旗、そして「農業を基幹的な生産部門として位 置づけ、自主的発展をはかる」というもうひとつの旗が、いま世界でも日本でも輝きを増していると述べ、「日本農業の再生に向け、ともに手をたずさえていこう」と訴えました。また、日本米穀小売商協同組合連合会の長谷部喜通 理事長は「泣き言をいう農民連は見たことがない」とエールを送りました。

 討論では53人が発言。「農民連運動の中で成長できた」、「救ってくれたのは農民連だった」という若者の発言に感動し、災害に見舞われたりんご農家を救済する報告に涙し、元気なおかあちゃんの発言や区画整理組合による農地つぶしとのたたかいには大きな声援。派遣村でのボランティア活動や組織拡大の取り組みには共感の拍手が送られるなど、内容のつまった多彩で幅広い発言が相次ぎました。(発言は、次号以降で詳しく紹介します)

 大会議案を採択し、新しい常任委員を選出(2面)。第1回常任委員会で会長に引き続き白石淳一氏を選出しました。

 大会は最後に「すべての組織が会員・読者で過去最高の組織を建設し、来るべき総選挙で農家が安心して農業ができる政策実現のために全力でたたかう」ことを特別に決議しました。


読者拡大 目標1000部を超過達成

「春の大運動」で引き続き奮闘を

 開会あいさつで白石会長が、開口一番「大会へ向かう列車のなかからも購読を訴えるなど、すべての県連の奮闘で読者拡大目標1000部を超過達成して大会を迎えることができた」と述べると、参加者は歓声をあげ大きな拍手で応えました。そして笹渡事務局長が「大会期間中にも各県、各ブロックの目標をやりきりましょう」と訴えると、さっそく会場から電話する姿も。

 ある参加者が「組織的に遅れたところでも“やる気”になったらできる」と力強く発言するなど、各地から会員・読者拡大の経験や決意が出され、最終日までに1161部の読者を増やし、8つの県連と6つのブロックが目標をやりあげました。

 笹渡事務局長は討論のまとめで「読者・会員拡大でこんなに議論し、大会期間中もがんばった大会ははじめて」と述べ、全国の奮闘を讃えました。

 そして3月末までの「春の大運動」では、1000人の会員と引き続き2500人の読者を増やすことを全員で誓い合いました。

(新聞「農民」2009.2.2付)
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2009年2月

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