「農民」記事データベース20071210-808-01

農民連ふるさとネットワーク

大盛況だった初の大見本市2007

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  /いい物と出会えた!

 「輸入農産物に対抗して、国産の『安全・安心』な農畜産物や加工品を展示・紹介し、販路拡大につなげよう」―農民連ふるさとネットワーク、農民連、日本販売農業協同組合連合会(日販連)が主催して、初めての大見本市2007が十一月二十一日、東京・大田区の産業プラザ大展示ホールで開かれました。農水省と茨城県、自治体問題研究所が後援、農業農協問題研究所と全国食健連が協賛しました。


全国の産直品がそろい 農家の話も聞けた

こんな企画を待っていた

 生産物に誇りをもち農を語ろう

 「私たちの生産物に誇りを持って、おおいに農を語っていこう」―根本敬実行委員長のあいさつで始まり、列島三〇〇〇キロ、北は北海道のジャガイモ・タマネギから南は沖縄のパイナップルまで、百八のブースで農民連の産直組織と農協・自治体が自慢の農産物を展示。米穀店や農産物直販・定食チェーンなどの食品関連業者、学校給食・社員食堂の栄養士や調理師、労働組合・女性団体、そして来日中の韓国の農民など、終日途切れることなく五百人以上が訪れ、各ブースでは試食しながら会話が広がりました。

 “産地に出かけたい”と積極発言

 会場の入り口を入った正面にブースをかまえた福島県からは、産直センターのほかに「ゆいまある」や「ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会」、「大豆の会」などが出展。稲のはざ架けやわら細工の実演もあって、にぎやかに来訪者に声をかけていました。

 産直センターふくしまの服部崇さんは「さっそく、生シイタケの引き合いがありました。霊山(りょうぜん)地区で三人の農家が生シイタケを生産していますが、これをきっかけに生産を増やし、会員の拡大につなげていきたい」と力がこもります。また福島農民連産直農協には、埼玉の食品業者から「納豆用に“こすず”という品種の大豆がほしい」との問い合わせが入り、「ぜひ産地に伺いたい」と積極的です。

米穀店や直販・外食チェーンの食品業者、
学校給食関係者など500人以上

場内でさっそく引き合いも

 日本の食べ物に希望がもてた

 自治体や農協からは、町長の佐藤力(つとむ)さん自らが超早場米「まんざいらく」のトップセールスに立った福島県国見町をはじめ、岩手県陸前高田地域振興(株)や長野県栄村。また、鹿児島県からJAいぶすきなど三つの農協が出展しました。農協関係者は「ほかの地域の生産者とも話ができてよかった。輸入ものがあふれるなか、食べ物を自分たちで作ることが大事です。日本の食べ物にも希望がもてました」と話していました。

 子どもたちにも味わわせたいね

 来訪したある小売業者は「農産物も地域により個性があるんですね。知っている産地からも知らない産地からも、直接話が聞けて楽しかった。改めて地域を見直すきっかけになりました」。学校給食の栄養士さんは「農家が自信をもって作ったものを試食させてもらいました。子どもたちにも味わわせたいですね。生産者の話も熱気があって一生懸命。直接の取引も考えたい。通年で何を作っているのか、もっと知りたかった」と感想を述べ、ある流通業者は「ぜひ、次回もやってください」と話していました。

 また、食の安全で注目を集めたのが農民連食品分析センター。コンビニおにぎりや「複数原料米」と印刷された“格安米”の分析実験では、「おにぎりからこんなに油が出るとは」(食品業者)、「こんなにクズ米が入っているんですね」(主婦)と驚きの声があがっていました。

 今後大いに生産し販路広げたい

 農民連ふるさとネットワーク事務局長の森谷精さんは「初めての見本市で不安もありましたが、みなさんの協力で大きな成果をあげ、『ものを作ってこそ、農民』の気概を示すことができました。これを機会に、おおいに生産し販路を広げ、組織も大きくしていきたい」と語っています。

(新聞「農民」2007.12.10付)
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2007年12月

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