ビア・カンペシーナ 東南・東アジア青年フォーラムに出席して輪になって心一つに連帯・友情(1/2)食糧主権確立へ青年の力を/ (2/2)
ユニークで楽しい会議に驚く「食糧主権」など活発に意見交換岩渕 行く前はとても不安だったけど、言葉だけでないコミュニケーションが自然にできて、参加して本当によかった。高橋 言葉を教えあったり、友達を作るという目標は大成功だった。 杵塚 本当に楽しかった。今も夢に見るよ。各国からの報告では、組合全体の活動紹介が多かったんだけど、農民連青年部からは「夏の学習交流集会」や総会の内容、全国と地域でそれぞれ活動があることを紹介した。 高橋 会議の進め方やプログラムがすごく勉強になった。 岩渕 会議の前に全員でゲームをして、体を動かして発散したり。会議にも集中できた。 高橋 全員が大きな輪になって床に座って、発言者の顔が見えたのも良かった。楽な姿勢で座っていいので、寝そべってる人もいて、ビックリ。 杵塚 会議の進め方も、(1)全体でテーマについて短い問題提起があって、(2)その後に短時間、国ごとに小グループに分かれて意見をまとめ、模造紙に絵を使ったりして書く。(3)それを互いに発表しながら全員で討論する、というやり方。参加者全員が自分の言葉で考え、交流できたと思う。 岩渕 「食糧主権」がテーマのセッションでは、「食糧主権を侵すもの」と「その結果」を国ごとに書き出して発表しあった。日本からは地産地消や産直、農産物価格の下落を発言した。 杵塚 東ティモールは植民地の歴史があげられていたし、タイはクーデターの影響が指摘されていたり、各国の状況の違いがよくわかるセッションだったね。 高橋 意見は間違っていてもいいし、結論や答えを無理やり出さずに、全員で考えるという運営だったと思う。 岩渕 こういう青年フォーラムの開催は初めてだったけど、たくさんの国の青年たちが「青年は運動の未来だ」と強調していたのが大切だと思った。 高橋 ビア・カンペシーナも、運動組織の担い手としても、地域社会の担い手としても、青年の成長を重視していて、それを参加した青年全員で確認できたのが今回の大きな成果だったよね。 杵塚 具体的なことはこれからだけど、今後も青年フォーラムを定期的に開いていこうという提起もあったし、青年分野の発展に確信を持てた。最終日に出した「東南・東アジアの青年は食糧主権実現を固く決意する」っていうフォーラム声明にもこの思いがこもってたよね。
自然豊かなタイ北部の村〈サラピー・センター〉で有機教えるのは“普通のおじさん”高橋 緑が豊かで家畜の鳴き声がしたり、のんびりした快適な施設だった。なっている果物をもいで食べてもよくて、おいしかったね。岩渕 センターは在来種の種子バンクもしていて、種子を借りた農家はその作物を育てて、取った種をセンターに返す、という方法で種の更新をしていた。 杵塚 種子や育て方のパネルが展示されていて、有機農業の技術も教えているんだけど、教えているおじさんも高等教育を受けたわけではない、ごく普通の農家だったのにびっくりした。 岩渕 センターの食事も工夫がいろいろとこらしてあって、とてもおいしかったね。長粒の白いご飯とおかずという取り合わせがほとんどだったんだけど、毎回とても楽しみだった。 高橋 行く前は輸入野菜のイメージはすごく悪かったけど、現地で安全に作られた野菜は本当においしくて感動したなぁ。
(新聞「農民」2007.11.19付)
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[2007年11月]
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