座談会おそいかかる重税、ふきだす要求 農民連の出番(1/2)「春の大運動」をふりかえって
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組織部長 村尻勝信 税対部長 坪井貞夫 茨城県連 村田 深 奈良県連 竹島茂直 兵庫県連 上野信行 島根県連 長谷川敏郎 |
まず県下六カ所で「税金なんでも相談会」を開きました。また、税務署が開く説明会の会場前で「税金の相談は農民連へ」というチラシを配布しましたが、多くの関心が寄せられました。
会員の拡大では、年内に二戸でしたが、一月から三月には相談会や記帳会をのべ二百一回開き、七百十五人が参加。賛助会員を含め六十三戸の新しい仲間を迎えることができました。
上野 兵庫県連ではこれまで、一部の地域や個人が取り組んできましたが、全県的な取り組みにはなっていませんでした。最大の原因は、「税金で会員を増やす」という位置づけが弱かったことです。事務局が自信をもって相談にのれなかったこと、そのため相談にのれる会員がいたにもかかわらず、相談会の計画がほとんどなかったことです。それをここ数年、相談員養成講座を計画したり、相談会を持ったりして、数人ずつ会員を増やしてきました。
今年は、所得標準による申告が完全に廃止されるということで、役員会でも「今回やらなかったらあかんぞ。がんばろう」と十一の単組で取り組み、特に篠山では会員が十三人増えました。ここでは、会員が点在していて組織がないところですが、一般新聞への折り込みと会員が知り合いを誘い「二十人くらい来るかな」と話していましたが、三十人が相談会に来ました。記帳会には、電話も使って全員に案内してくれました。そしたら二十人が参加、こちらは三人でおおわらわでした。記帳会に来なかった人にもあとで訪問してくれましたが、こうしたきめ細かな対応が、会員を増やすことにつながったと思います。
役員会では、このような取り組みを十カ所ぐらいつくれば、三ケタの会員を増やすこともできると意気込んでいます。
長谷川 一年半前に、瑞穂、石見、羽須美の三町村が合併して邑南町が誕生しました。二月に開いた瑞穂農民連の総会で、合併した石見、羽須美でも会員を増やし、行政に対応して邑南町農民センターを設立しようと決めました。
まず、石見地区で初めて税金学習会を開きました。ここは会員が一人、読者が一人しかいないところでしたが、五カ所で開いた学習会に百三十人が来てくれました。税金ノートが五十冊くらいしか残っていなかったので、「会員にならないと売りません」と説明し、加入を訴えました。
瑞穂や羽須美でも従来どおりに実施し、学習会の参加者は町全体で二百三十七人になり、これは農家数の一割以上になります。特徴は、所得標準による申告が廃止されるということと、お年寄りの参加が多かったことです。「農協や役場の説明会とはぜんぜん違う」「わかりやすく役に立った」「こんな学習会は続けてやってくれ」などの声が聞かれました。こうした学習会を通じて十二人が加入しましたが、「二百三十七人も来てもらって、これだけの加入ではもったいない」と、学習会の参加者全員にはがきで計算会の案内を出し、全国連の応援ももらって計算会を開き、さらに十四人が加入しました。
坪井 驚きましたが、有線放送で学習会の案内をしたそうですね。
村尻 島根に行ってビックリしましたが、厚生年金をもらっている八十一歳のおじいさん。老齢者控除がなくなって年金が百二十万円まで引き下げられ、六万円くらいの税金を納めないといけない。まったくかわいそうだよ。田舎に行けば行くほど、地域を守るという農民連の役割が本当に大きいと思いました。
村田 茨城では、これまでの税金相談会では一人来ればいいほうでしたが、今年は十人くらいの人が来たので、きめ細かな対応ができたところでは会員が増えています。ある農民組合では、相談会に来た人に「記帳会をやりますから来ませんか」と手紙で案内していますし、会員を増やしているところでは、班や支部の会議で仲間づくりの議論をしているというのも特徴です。
[2007年5月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
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