“仲間をもっと増やそう”新鮮 はつらつ!!農民連青年部総会
農民連青年部第十四回総会が二月十九、二十日、都内で開かれました。全国から集まった青年は三十六人。ますます拍車がかかる農業つぶしに負けず第一線でものをつくり、売る――そんな日本農業の未来を担う若者たちが互いの経験、アイデアを交換し、大いに交流を深めました。
香港行動参加で元気が出た総会の大きな話題はやはり昨年十二月のWTO香港行動。十人以上の青年が参加し、世界の人々と行動をともにしました。総会では参加者によるリレートークが行われました。「フィリピンの農民組織との交流から、世界では本当に命をかけて運動していることがわかった。WTOに反対する世界の運動とともに国内の運動が大切」と北海道農民連青年部「新鮮組!!」事務局長の石井学さん。 また、「海外のメディアからずいぶん注目された」(愛知県、野田茂生さん)、「周りから多くの励ましを受けた」(秋田県、渡辺晃さん)、「なんといっても代表団百八人が交流を深めることができてよかった」(静岡県、杵塚歩さん)など、次々に参加者が報告しました。
初参加の人が次つぎと発言二日目には、「地域で青年部をどうやって作っていくか」というテーマで分散討論会が開かれ、「品目横断的経営安定対策」など政府の農業つぶしに対抗するためには、仲間を増やすことが重要なカギだと再確認されました。「北海道には、まだまだ青年農業者がいる。北海道全体を視野にいれて活動する」と、新しく「新鮮組!!」の局長(部長)になった谷内宏和さん。別海町で道内の青年農業者の交流会を開く計画を進めています。 分析センターの八田純人さんは、新婦人フェスタや縁日などのイベントでカキ氷やパイナップルを販売した経験を紹介。「どうやってものを売ることができるか、よく議論した。売る行為自体がおもしろく、仲間づくりにつながる」と言います。 新しく幹事に選ばれた福島県の岩渕望さんは「地域で三人集まれば青年部がつくれる。声をかけて呼びかけよう」と訴えました。 夜の交流会では、持参した料理、農産物、酒などがテーブルに並び、酒を酌み交わして大いに盛りあがりました。 「青年のつながりが地域全体を活性化すると確信することができた」と、初参加の木村友実さん(福島・会津農民連)。同じく花田照幸さん(福岡・若宮農民組合)も「来年も参加したい」と感想を述べていました。 総会の最後に、「各地の取り組みを生かし、今年一年交流しながら来年につなげていこう」と事務局長の森吉秀樹さんがまとめ、幕を閉じました。 総会で選出された新役員は以下の通り。 部長=葛西拓美、副部長=椎名俊英、石橋正、渡沢寿、大内智子、会計=杵塚歩、事務局長=森吉秀樹、幹事=佐藤理恵、岩渕望、鈴木宏子、松長顕治、中野ちひろ、八田純人、会計監査=熊手正幸、保田宗忠
高橋千鶴子衆院議員の記念講演総会で日本共産党衆議院議員の高橋千鶴子さんがBSEの問題と香港での行動の様子を講演しました。食品安全委員会の答申からわずか四日でアメリカ産牛肉輸入再開に踏み切った小泉内閣。そして第一便が到着したのはその四日後。高橋さんは「牛肉は、と殺してからしばらくねかせなければならない。答申が出る前から輸出を準備していたのは明らかだ」と指摘。また、「中国産稲わらが問題になった時、二〇〇〇年からのべ千五百七十日もかけて中国を査察するなど、アメリカ以外には厳しい衛生検疫規制を求めている」と述べ、再発を防止するにはアメリカに強く働きかけ、調査を徹底することが重要であることを訴えました。 香港で各国の国会議員が集う列国議会同盟(IPU)のWTO議員会議にも出席した高橋さん。会議のなかで「途上国は自由貿易から何も利益を得ていない」という発言が目立った様子を紹介。「食の安全を守るため、農民連や食健連などと協力して食糧主権を確立したい」と訴えました。
(新聞「農民」2006.3.6付)
|
[2006年3月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-22249
Copyright(c)1998-2006, 農民運動全国連合会