「農民」記事データベース20050613-687-05

安全性未確認のGMトウモロコシ

日本で米国産飼料用から検出

不混入保証まで輸入停止せよ

関連/GM稲の屋外実験中止を


 「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」(天笠啓祐代表)は五月二十六日、「遺伝子組み換え作物に関する議員と市民の学習会」を、国会議員とともに開きました。

 天笠代表は「各地でGM作物の流通混入問題が相次いでいる。アメリカでは、安全性が確認されていないGMトウモロコシ(Bt10)が栽培され、流通していたことが明らかになった」とのべ、EUは、Bt10が混入していないという証明がない限り、アメリカから輸入しない措置をとっていると指摘。「日本にも未承認作物が入ってくる可能性がある。日本の食料主権を真剣に考えてほしい」と要望しました。

 農水省、厚生労働省が質問に答えました。日本の検査体制は輸入時だけで、市場流通分については検査できない不備が明らかになりました。農水省が「今回のことで食の安全がただちに危険ということにはならない。アメリカは安全上問題ないと言っている」と強弁。

 市民らは「なぜアメリカに要求できないのか。Bt10が混入していないという保証が得られるまで、米産トウモロコシの輸入を停止すべきだ」と要望しました。

 農水省は六月一、三日、名古屋港、苫小牧港で積み降ろしされたアメリカ産飼料用トウモロコシからBt10が検出されたと発表しました。今後、輸入の際の検査について、日本に入港する船のうち一定数を対象に行ってきたものを、今回の例を機に、当分の間、検査対象を全船に拡大するとしています。

(新聞「農民」2005.6.13付)
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2005年6月

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