食料主権を守れ 農山村の復権をめざして晴天下 生産者と消費者が一体で賑やかに(2/2)/晴天下 生産者と消費者が一体で賑やかに(2/2)
掛け声高く餅つき東京 お米屋さんの収穫祭農民連ふるさとネットは十一月二十七日、東京、神奈川、埼玉の準産直米を扱う五店の米屋さんの店頭で収穫祭を開催。のべ千四百人の都会の消費者が、産地からかけつけた農家と交流しました。
500人が…東京・日野市の滝瀬商店「生産者の顔が見えるものを消費者に届けたい」。滝瀬正幸社長の願いをのせ、日野市の滝瀬商店は、本店と百草店、二カ所で収穫祭を同時開催。集まった人は両店合わせて約五百人。もちつき、産直野菜の販売、抽選会と大盛況でした。初参加の本店では、通行人が次々に足を止め、千葉のダイコン、白菜、キャベツ、ホウレンソウなどを手にとり品定め。すべて百五十円という安さとみずみずしい新鮮さに野菜は飛ぶように売れ、七種類のもちや雑煮も好評です。宮城産ササニシキも百五十五キロ売れました。 百草店では、十一回ももちをつき、つきあがると長蛇の列。また、茨城のキャベツと白菜は開始十分で、茨城県南のコシヒカリも売り切れ。 「準産直に手ごたえを感じてきたが、もう一歩踏み込んで売ることができなかった。今回の収穫祭で準産米のよさを実感した」と北海道空知中央農民組合の井上耕太郎さん。また、百草店店長の滝瀬徳さんは、「希望が持てるような活動を農民連がやっている」と語っていました。
生鮮野菜の山立川市のマルコー米店東京・立川市のマルコー米店には秋田、山形、福島、長野などから十六人がかけつけました。福島からはJAそうまの生産者ら四人が、トマト、ブロッコリーなどを持ち込みオール百円で販売。始発電車でかけつけた原町の平田久枝さんは「野菜が山積みで、売れるかどうか心配でしたが、完売して安心しました。消費者の食の安全への関心を実感しました」と笑顔で語ります。つきたてのもちをほおばるお客さんも、「ここのお米屋さんとは何十年のつきあいで安心。お米も産地のわかるものだし、心づかいが行き届いている」。お店には常連さんとともに、新しいお客さんも訪れ、産地の雰囲気を楽しんでいました。 マルコー米店の後継者、小林雅幸さん(26)は、「大勢のお客さんが来ると、仕事にやる気が出てきます」と、お客さんの応対や配達に追われていました。
いも煮大好評川崎市の関口商店今年で三回目となる関口商店(神奈川県川崎市高津区)には、千葉、神奈川、福島、青森、富山の各県連と城南食糧から二十三人が参加。千葉はもちつきと加工品、神奈川は野菜・果物を販売しました。関口さんは、事前に案内チラシを七千枚手配りし、お米を買ったお客さんに、野菜詰め放題の引換券を配布。好天に恵まれて三百人近い人々が来店し、この引換券とおもち・いも煮割引券を持って行列を作りました。 「毎年、この催しを楽しみにしています」というご近所の主婦は、葉物野菜をどっさり買い込んでいました。また、大きなお腹で二人の子どもの手を引くお母さんは、「もうすぐ生まれてくる子にも、新鮮で安全な物を食べさせなければ。それは親の責任」とキッパリ。 店主の関口幸雄さんは、「農民連さんのご協力のもと、楽しい一日になったことを感謝しています」と話していました。
埼玉・越谷で「玄米工房」東武伊勢崎線北越谷駅前の「玄米工房」北越谷本店。同店は、首都圏を中心に約七十の加盟店にお米を卸すピュアネットジャパンのモデル店舗。販売するお米はすべて、玄米をその場で精米。ポップには生産者の顔写真とこだわりの栽培方法を表示しています。収穫祭にかけつけたのは、福島、埼玉、茨城・県南の農民連会員。トラックが到着すると、ドッとお客さんがかけ寄る盛況ぶりです。会津農民連が用意したもちつき、手打ちそばには長蛇の列ができました。 「オープン以来のにぎわいです。いいものを扱えばお店の信頼にもつながりますから」と関根康展店長。康展さんの兄でピュアネットジャパン社長の関根弘幸さんも「スーパーではできないことをやっていきたい」と語っていました。
(新聞「農民」2004.12.13付)
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[2004年12月]
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