「農民」記事データベース20040802-646-05

元気で感動できる試合を

五輪レスリング出場 池松和彦選手 壮行会

福岡・小郡


新聞「農民」の池松選手の記事

パンフレットのトップに

 アテネオリンピックのレスリング・フリースタイル(66キロ級)に出場する池松和彦選手の壮行会が、七月九日、福岡県小郡市の七夕会館で開かれました(写真〈写真はありません〉)。

 小郡市長をはじめ近隣の首長、池松選手の母校・三井高校レスリング部の森岡監督、三井高校同窓会、高校の後輩たちなど二百五十人余りが参加しました。

 クイーンの“WE will rock you”の曲にのって登場した池松選手は、人込みにまぎれて見えなくなるほど小柄ですが、闘志を内に秘めた引き締まった顔、堂々とした姿勢で大きく見えます。お祝いのあいさつに、緊張した様子の池松選手でしたが、後輩の応援エール・スピーチには、顔をほころばせていました。

 養豚業の家庭で育ち、親は自分の試合を見に来てくれなかったという森岡監督は、「親孝行してご恩返しをしなさい。感動させる試合を」とあいさつ。「レスリングの試合は、組み手で七、八割が決まる。池松選手は『組み手の職人』と言われているが、決しててんぐにならず、素直で、皆にかわいがられている。でも世界は甘くない。これからも毎日精進を」と激励しました。

 父親の和義さんは、「自分は最初、応援に行かなかったが、監督に言われていくようになった。酪農をほっぽりだして、どんなに遠くても応援に行った。このようなことになって私は幸せ者です。ただ、オリンピックへの出場が決まって毎日が緊張の連続です。自分ができることは、家で待っているばあちゃんたちのためにビデオを撮ることだけですが、本人もいい試合をしますので、よろしくお願いします」と述べました。

 まわりが盛り上がれば盛り上がるほど、本人はもとより、家族のプレッシャーも大きくなります。「近所の人が、『アテネに行くだけで金メダルよ』って言ってくれる」と言うお母さんもいつもと変わらない態度です。このような暖かく、おだやかなご両親、家族が池松選手を支え、オリンピックへと押し上げたのだなと感じました。

 農民組合としてうれしかったことは、新聞「農民」(二月二日号)で池松選手を取り上げた記事が、壮行会のパンフレットの一番最初に載っていたこと。この記事がとてもよかったからだそうです。叔父に当たる佐々木督文書記長も、「小さいころからおとなしい子やったけど、すごいなあ」と目を細めます。とにかく、元気で感動できる試合を期待しています。

(新聞「農民」2004.8.2付)
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2004年8月

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