「農民」記事データベース20040517-635-02

年金改革法案の強行採決に抗議する。
廃案めざしさらにたたかいを広げよう

2004年4月28日 農民運動全国連合会

関連/年金大改悪大反対だ


 一、小泉内閣、自民党、公明党は、四月二十八日、衆院厚生労働委員会で年金改悪法案を強行採決した。農民連は、この暴挙に満身の怒りをこめて抗議するとともに、国会のルールを無視した採決は無効であり、ただちに委員会に差し戻すことを要求する。

 一、審議時間はわずか三十数時間であり、国民の声を直接聞く地方・中央の公聴会もまったく行われていない。

 加えて、提案側の三閣僚に続き、四閣僚と民主党の菅代表(厚生大臣当時)が国民年金を支払っていない期間があったことが判明し、国民の怒りは頂点に達している。

 一、少ない審議を通じてさえ(1)保険料連続引き上げで年金制度の空洞化に拍車をかける、(2)給付水準の一律一五%カットで生活権を侵害する、(3)消費税増税に道を開く―という問題点が明らかになっている。

 一、農産物の価格暴落をはじめ、農家の生活はギリギリに追い詰められている。こうしたなかで、さらに負担を押しつけ、今でさえ月三万円台にとどまっている受給額をさらに引き下げるというのは、農民にとって文字通り、生存権の侵害そのものである。

 今、やるべきは、年金改悪ではなく、国民に生存権を保障する最低年金保障を中心とした年金制度の充実である。

 一、不当な採決が強行されたとはいえ、たたかいはまさにこれからである。保険料がアップし、給付が減るだけの年金改悪は、国民の怒りをますます引き起こすことになる。農民連は、衆院段階のたたかいをさらに強めるとともに、参院段階で必ず廃案に追い込むために、全力をあげる決意である。

(新聞「農民」2004.5.17付)
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2004年5月

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