さらにひろがった農民連とお米屋さんの収穫祭東京・神奈川・大阪で同時開催
農民連のお米を卸から仕入れている東京、神奈川、大阪のお米屋さんが十一月二十三日、収穫祭や講習会を同時開催しました。東京で四軒、神奈川一軒、大阪一軒。これまで東京だけだったのが、地域も広範囲になりました。
“安全な米・野菜”に行列東京都品川区 長谷部商店東京・品川区の長谷部商店。代表は長谷部喜通さんで、日本米穀小売商業組合連合会理事長。富山から夜行列車に乗って早朝東京に着いた農民連会員の片山悟さんは、長谷部商店へ直行。「準備をしているうちからお米や野菜が売れていった。野菜は新鮮、安全、安いとあって早くも品薄になり、『もっと持って来れば喜んでもらえたのに』という茨城のお母ちゃん。シクラメンも全部売れてしまった」と語る片山さん。午前中には、お客さんが行列になりました。店長である長谷部さんの息子さんは「もっと宣伝をして、来年もやりたい」と抱負を語っています。午後二時すぎから、店の近くの町会会館で「食の安全を守る特別講座」の講習会が開かれました。開会あいさつのなかで、長谷部さんは米をめぐる今日の情勢にもふれながら、「誰が作ったのかもわかり、生産者の顔の見える安心な農民連のお米を大いに消費者に食べていただくように、今後も努力していきたい。また、多くのお米屋さんにも働きかけていきたい」と話しました。 岩手県連の佐藤久人さんは、「農薬を少なくして米作りに取り組んできた。二十年前には一俵(六十キロ)当たり二万円の米価が、いまは一万四千円から一万五千円だ。農業を魅力あるものにし、息子が引き継ぐためにも米価を引き上げて欲しい」と語りました。農民連食品分析センター研究員の八田純人さんが、急増する輸入食品の危険な実態と、中国産冷凍ホウレン草の残留農薬を分析した結果を発表し、大きな世論をつくりあげ、ついに食品衛生法を改正させた分析センターの果たしている役割などについて講演しました。 夜には、懇親会が開かれ、農民連の会員とともに長谷部さん親子をはじめ地元・品川区内の三人のお米屋さんも出席しました。「来年は品川区内のお米屋さんで共同して収穫祭を開きたいものだ」という希望も出されるなど、親睦を深めました。
「ごはん食推進」ワラ細工教室に反響大阪府大阪市 やまとや米店大阪で準産直米の拡大を推進する「あすなろの会」参加の“やまとや米店”が開催した「ごはん食推進」ワラ細工教室が十一月二十三日、大阪市城東区の鴫野会館西の公園で開かれました。参加者三十人余のほとんどが女性で、全員が講習会とワラ細工に参加しました。ごはん食講習会の講師は能勢町生産者組合の原弘行さん。「日本の食糧自給率は四〇%だが、もう一杯みんなが食べたら一%上がる。農民連は安全・安心・おいしい米作りのために、栽培記録帳の作成に取り組んでいる。仲間のお米屋さんとともに取り組んでほしい」と協力を訴えました。 講演の後、参加者は野外のワラ細工広場へ移動。佐保庚生(つぐお)講師の指導でいっせいに「しめ縄作り」にはいりました。三センチ幅の握りワラを三等分して、その二等分で縄ないに挑戦します。多くの参加者が苦闘していましたが、それが出来た人は残り一等分のワラのより上げに入り、二等分の縄ない分との結合に挑戦します。上手な人は三しめ縄を仕上げていました。 道行く人たちは「なつかしい」と立ち止まり、人だかりに。参加者で熱心な人は、一時間ほどで草履一足を仕上げていました。 店主は反響の大きさにほっとした顔をしていました。 (大阪府連 山口和男)
(新聞「農民」2002.12.9付)
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[2002年12月]
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