笑いあり、悩みありの発言に共感農業と地域の将来ど〜する農民連青年部10回総会
「農業の大切さ、すばらしさを、あらためて感じた」「地元で青年の仲間をふやしたい」――青年部第十回総会が三月三十日から二日間、東京・本郷で開かれました。北海道から高知まで、生産者、専従職員、学生など総勢五十人の青年が参加。全国各地の青年の奮闘が次々と飛びだしました。 一日目は、作家の旭爪(ひのつめ)あかねさんの講演と、青年部総会初の試み、「青年が切り拓くあすの農と食」シンポジウム。旭爪さんは「赤旗」で農業青年とひきこもりの女性の交流を描いた小説『稲の旋律』の連載を終えたばかり。農業を取材するようになったきっかけが、千葉農民連青年部主催のアグリスクールへの参加だったというエピソードまで披露され、自分自身の体験を交えた率直で温かい内容が大きな共感を呼びました。 旭爪さんも交えて行われたシンポジウムでは、各地の青年部で活動する三人のパネリストが発言(要旨は別項)。参加者も交えた熱い討論では、「若い農業者がおらず、集落全体のことを考えなければならなくなった。地域の未来を考えることも青年の役割」(広島・木戸菊雄さん)などの意見が出されました。 二日目の討論では「大規模畑作地帯でカボチャ、ゴボウを作っており、価格暴落のなかで日々農作業に追われている。地域に自分たちの世代とその親世代しかおらず、地域農業の将来が心配」(北海道・奥中義明さん)。「去年の秋に“豚の丸焼きパーティー”を強行。黒字にするためにチケットを必死で売った。当日は百三十人が集まり肉が足りなくなるほどの大盛況で青年部財政も潤沢になった」(山形・渡沢寿さん)など各地から笑いあり、悩みありの発言が続きました。 討論のまとめで菅井巌部長は「自分のふるさとに誇りをもって“いい所だ!”と語れるように、青年の力で、農業を、地域を、作っていこう」と訴え、閉会あいさつで石橋正副部長が「今年の夏の学習交流集会は、体験する、学ぶ、遊ぶ、などなど楽しい企画を準備中。予定の七月十二日から十四日には、地域の仲間を誘って千葉県に来てください」と呼びかけ、満場一致の拍手で再会を約束し、閉会しました。
仕返し鍋で英気レセプション夜のレセプションでは「仕返し鍋」(いわゆるスキヤキ)。牛肉、長ねぎ、シイタケなどなど、BSE、セーフガートでおなじみの農産物を使った鍋で農業を守る“英気”を養い、各地の地酒、ジュース、果物、山菜、漬物、祭り寿司、カーネーションを持ち寄り交流。第二弾CDの発売を間近にしたヒューマン・ファーマーズもにぎやかに出演しました。
(新聞「農民」2002.4.15付)
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[2002年4月]
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