中国産冷凍野菜から残留農薬検出（新聞『農民』3月25日号）に

反響の声つぎつぎ

　農民連食品分析センターが行った中国産冷凍野菜の残留農薬の検出結果に、反響が相次いでいます。東京新聞や産経新聞に記事が載り、新聞社から農民連の連絡先を聞いた消費者などからの電話が殺到。その一部を紹介すると――。

　子育て中の若いお母さんからも

　○…大学受験生をもつお母さんからも「受験生がいるので、少しでもいいものをと思って冷凍野菜を料理に使ってきたんです。東京新聞の記事では、どこのメーカーだかわからないので、教えてもらえないでしょうか」との電話。農薬が残留していた商品名を知らせると、「○○のを使っているのですが、大丈夫でしょうか」と真剣そのもの。

　自分が食べている商品が心配

　○…都内の婦人（85）からも「残留農薬が出た商品は、どこの物ですか」との問い合せ。「東京」や「産経」には商品名が載っていないので、それを知りたいという電話が数多く寄せられています。「加ト吉の冷凍ホウレンソウは大丈夫ですか。あけぼのの枝豆は…」と、心配そうに次々と商品名を挙げるご婦人。

　「その商品は今回は分析していませんが、少ない分析件数でこれだけの違反が見つかったということに心配しています」と答えると、「私はもう歳だからいいけど、若い人たちに食べさせているので気になって。これからもどんどん知らせてください」と話していました。

　輸入業者や商社からも問い合わせ

　○…興奮して電話をかけてきた商社もあります。「農薬の安全基準は生鮮の基準であって、冷凍には基準がない。それなのに冷凍ものがすべて悪いというような発表はおかしい。冷凍には基準がないことを明記すべきだ」とまくしたてます。

　「あなたは輸入野菜を扱う商社の方？」と問うと、「そうだ。中国ばかりでなく、アメリカからも、タイからも、台湾からも輸入している」と、誇ったように言います。「冷凍野菜から農薬が検出されたのは事実で、そのことを発表したもの」と、いくら言っても、「発表はおかしい」の一点張り。しかし後日、分析センターの検出結果をきっかけに、厚生労働省もようやく重い腰を上げ、“生鮮の基準で”冷凍食品の検査を決めました。