“農業体験学習”受け入れて感じたこと
(1)受け入れる農家の主婦にとって大変なことは、三度の食事のことをはじめとする気苦労でしょう。「ふだんと同じでいいんだ」といっても「女の立場はそうはいかない」というのです。 また、まず部屋を空けたり、掃除をしたり、ふとんを干したり、受け入れの準備をしなければなりません。後始末も同じです。 だから農業体験は男が考えるより大変だということでしょう。こういうのは女性の分野だといつしか決め込んでいたのでは? という反省もあります。 でも、農業体験に限らず、あまり「もてなす」と考えず、食料・農業・農村問題や、それが都市の人の問題でもあることを理解してもらえるチャンスだというように、受け入れの考え方を変えること、発想を転換することも大事ではないかと思うのです(もっとも、今回はそうは思っても忙しくて“もてなす”ことはできなかったのですが)。 “発想の転換”には地域の農民連に女性部があって、日常的な話し合いや学習・交流が必要ではないかと思います。 (2)農業体験ということが都市と農村の交流による国民的な合意にとって占める重さ農業・農村についての国民的合意を築かないと、農業生産で頑張るだけでは農産物輸入とは決してたたかえないということを理解しないと、ダメだということ。 (3)事前に新聞「農民」の号外や特集、あるいは「農民連とはどんなものか」という農業体験のためのものを作って送り、彼女らに事前に送って読んでもらうべきだったと思います(でないと夜だって夕食が八時なので話し合う時間もないし、農業・農村についての全体的で、一般的な最小限の予備資料を与えておくべきでした)。 (4)グリーンツーリズムは非常に多様であるべきだし、農家民宿に限らず、農民連も本格的に研究交流をすべきではないでしょうか。 (小林節夫)
(新聞「農民」2001.9.10付)
|
[2001年9月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224
Copyright(c)1998-2001, 農民運動全国連合会