「農民」記事データベース20010716-501-10

コース別視察

食べて学んで楽しく交流

青年部夏の学習交流会 in 鶴岡

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 青年部夏の学習交流集会の二日目は、(1)産直コース(2)郷土食コース(3)果樹・園芸コース(4)米・畜産・環境コースに分かれて現地視察に出かけました。天気にも恵まれ、さまざまな要求に応えた視察はなかなか好評でした。


目を見はる直売施設を見学

産直コース

 六月開店の直売所「百万石の里しゃきっと」。冬でも地物一〇〇%を実現するというパワーみなぎる品揃えとセンスの光る気配り、なれ合いのないプロ意識が、本当に絶え間なくやってくるお客さんの流れに現れていました。

 庄内産直センターではデッカイ冷蔵保存庫に高く積まれた米袋の山にビックリ。米どころ庄内で培ってきた産直センターの歴史をそのまま物語っているよう。昼食は青竹打ちラーメン「よこみち」で。

 この視察でだだ茶豆植機をはじめてみました。小型ながらもみるみる植え付けこちらに向かってくる様は感心してしまいます。またその一方で植え付けをする畑の規模(100×30m)にも目を見張りました。


郷土食の知恵に感激

郷土食コース

 庄内農民センターの青年部員佐藤理恵さん宅の加工所で「笹巻き」づくりにトライ。庄内の笹巻きは落葉樹の灰汁で煮るのが特徴。なかなか紐が結べず悪戦苦闘。

 続いて漬物工場に。「中小工場が生き残るには、地場野菜を使っていきたい。が、実態は需要はあっても生産が追いつかないのが業界の悩みの種」と経営者。

 さらに、地元の人もめったに入れないという造酒屋「しら梅」へ。百年はたつという木造の建物の風格は圧倒的。長い伝統と高度な技術に裏打ちされた酒造りに一行は「ほー」「はぁ」とため息を打ちつつ、ひとしきり試飲。参加者は改めて郷土食の知恵に感激しました。


消費者との信頼が基本

果樹・園芸コース

 まず、生産者が自ら商品を持ち寄る直売所「しゃきっと」を見学したあと、メロン、サクランボ、稲作、花とバラエティにとんだ視察となりました。直売所ではオープン一カ月そこそこで毎日の来客が四百〜五百人と、順調に推移していること、メロンやサクランボの施設園芸では、産直用を中心に農薬や肥料も極力抑えて、自然のままの味を出そうと努力している姿が印象に残りました。

 いずれにしても、顔の見える農業、消費者との信頼関係を基本に置いていることが、この視察で得た最大の教訓だったと思います。


農家の話を熱心に聞いて

稲作・畜産コース

 最初にアイガモを使って無農薬稲を生産している田んぼを訪れました。参加者は、稲の育ちや葉の色を見ただけで「これはササニシキ、これはヒトメボレだ」と説明する農家の話を聞きながら「稲を見てすぐ生育状況や、何の品種かわかるのは凄い」と熱心に説明を聞いていました。

 給食の残飯などを乾燥させてブタの飼料にするエコフード生産施設も見学。国産そば粉を使った蕎麦屋「草介」で昼食を済ませた一行は、鈴木養鶏場の堆肥施設を見学しました。

(新聞「農民」2001.7.16付)
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2001年7月

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