「農民」記事データベース20010716-501-06

「若者の食と健康、仕事とくらしを考えるシンポジウム」でのパネラーの発言

関連/
庄内の風土をまるごと体験
食べて学んで楽しく交流


オニギリの実験に喚声

分析センター 八田純人さん

 これまでの食品分析センターの分析結果を紹介しながら「基準値以下だからといって安全ということではない。環境ホルモンとして見ると、いまの基準値よりずっと微量で毒性がある」と指摘。コンビニおにぎりを水に沈めると油が浮き上がる実験をしてみせ、会場から「ヘー!」と喚声が。


しっかりした“食歴”身につけて

東洋大三年 児玉拓海さん

 「友人には三食コンビニの納豆巻きの人もおり、添加物など何となく危険だとは思っていても、普通の学生がその危険性を知る機会がない。輸入農産物でもいい、とならないようしっかりした“食歴”を身につけていきたい」


食習慣の大切さを痛感

管理栄養士 佐藤久美さん

 「外食や不規則な食事、塩分や脂肪の多い食事など若い頃からの食習慣が原因で病気になる例がたくさんあり、倒れても食習慣はなかなか直らない。子どもの食習慣が大切だと痛感する。介護保健や医療費の値上がりで、病院経営を守るために少しでも安い食材を入れざるを得ず、矛盾を感じる。庄内産直センターとの取引量も減ってしまい、農家から“中小企業どご(センターのこと)いじめねでくれ〜”と言われ、上司に伝えたところ“仕方ねーじゃん。おらだも弱小医療者だもんだし”という言葉が返ってきた」


競争の中でもこだわって

生協「共立社」 高橋徹さん

 「今月、ジャスコが出店してくるが消費不況が厳しく、価格競争が激しい。相対的に高い国産のものだけでは経営を維持できない実態がある。しかしかえって生協本来の“安心・安全”にこだわっていかないと、価格競争に巻き込まれて負けてしまうことになる。たいへんだけどがんばっていきたい」


働く中で農業の良さを実感

肥育・稲農家 渡辺啓さん

 「卒業後六年間東北農政局に勤務していたが、四年前、実家に返って就農した。役所では自民党との癒着があったり“いったい自分は何のために働いているのだろう?”と思いながら働いていた。山間地への転勤も経験し、庄内がどんなに農業に向いているか実感した。今、肉牛七十頭と水稲をやっているが、地域に密着して続けられる農業は本当にいいと思う。人のつながりを大切にして、長く続けていきたい」

(新聞「農民」2001.7.16付)
ライン

2001年7月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2001, 農民運動全国連合会