ベビーフードから農薬検出赤ちゃんの食べ物が危ない!農民連食品分析センターが分析「つぶらな瞳の赤ちゃん! 元気にすくすくと育ってほしい」――誰もが願っていることです。しかし、そんな赤ちゃんが食べるベビーフードに農薬が入っていた!
輸入原料から製造か?農民連食品分析センターが、市販されているベビーフード十三品目を分析したところ、三品目から農薬が検出されました。「和光堂ベビーフード味覚応援 ほうれん草とグリーンピース」から検出されたのは、シペルメトリン〇・九九ppm、フェンバレレート〇・五六ppm。 フェンバレレートの安全基準値は、ほうれん草で〇・五〇ppm、未成熟エンドウが〇・一〇ppmですから、基準値を超えた違反品です。 このシペルメトリンとフェンバレレート(いずれも殺虫剤)は、分析センターが昨年十二月に(株)ダイエー販売の中国産冷凍ほうれん草から検出したものと同じ(新聞「農民」1月15日付)。 日本に輸出される中国産ほうれん草の九九%は山東省産(「人民日報」日文版二〇〇〇年二月十日付)。昨年十月に山東省の輸出拠点を視察した農民連役員は、収穫間近のほうれん草に農薬を散布する現場を目撃。ビデオに撮って、「あぶない!!あなたの食と健康」に収録。 和光堂のベビーフードは、輸入原料から製造したものと言えそうです。
ポストハーベスト農薬「ピジョン 赤ちゃんのおやつ どうぶつチーズビスケット」からはクロルピリホスメチルとマラチオン、「和光堂のおやつ 鉄入りビスケット」からはクロルピリホスメチルが検出されました。どちらもポストハーベスト農薬として使用される有機リン系殺虫剤。輸入小麦を使ったため残留していると考えられます。
国産で安全なものを検出された農薬はいずれも発ガン性や神経毒性などをもち、環境ホルモンとしてもたいへん危険な農薬。とりわけ赤ちゃんの場合は体重が少なく、抵抗力や内臓器官も弱く、わずかな量でも危険ですし、蓄積したらたいへんなことになります。「こんな毒入りのベビーフードを販売している企業に強い怒りを覚える。こんなことはあってはならないこと。生産者、消費者が力を合わせて、赤ちゃんにこそ国産で手作りの安全な食べものを」と、農民連食品分析センターの石黒昌孝所長は語っています。
正直言って、ベビーフードおまえもか!と、あきれる思いです。赤ちゃんは、大人と違って影響は甚大です。赤ちゃんにこそ、出所がはっきりした米、野菜で手作りした離乳食を与えてほしい。 私はお母さんたちに、「あまり神経質にならないで」と言っています。まずは母乳をしっかりあげること。そして、味付け前の煮こんだ野菜などをすりつぶしてあげたらいいです。ただし、牛乳や卵、大豆はアレルギーが起きる場合があるのであまり早い時期に与えないほうがいいですね。
十カ月の子どもにベビーフードのおやつをたまにはあげることがあります。 農薬が入っていることを知って、これからは買えませんね。忙しくても、安心できるものを作ってあげなければと思います。
(新聞「農民」2001.5.21付)
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[2001年5月]
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