田んぼの作業手伝った喜びつづり大臣賞山形県田川農民センターの組合員、遠藤義弘さんの長男で中学二年生の晃毅(こうき)君の作文が、「ごはん・お米とわたし」作文・図画コンクールで、農水大臣賞に選ばれました。このコンクールは「お米に関しての思い出や考えたこと」をテーマに、各学校などを通じて作文や図画を公募、応募数は三万三千七百八十九点でした。主催は全中などのJAグループ。
山形県・田川農民センター組合員の長男(中2)が書いた作文地元朝日村からも称讃の声「黄金の秋」と題した晃毅君の作文は、お父さんやお祖父さんと一緒に田んぼの農作業を手伝った経験をいきいきと描き、お父さんとの心温まるやりとりや、仕事が終わった後の田んぼは「黄金に輝いて見えた」という思いが書かれています。晃毅君の住む山形県朝日村の田麦俣集落は、茅葺き屋根の多層民家で知られ、冬は雪深く、月山から流れる清流に恵まれた山間地の農山村です。おいしいお米がとれる反面、農作業は苦労も多く、農業の喜びをつづった晃毅君の受賞には「たいしたもんだなぁ」(同村村議で田川農民センター組合長の遠藤重輔さん)と、地元の人々も大喜び。 米作りを誇りに 受賞式のため上京した晃毅君とお父さんの義弘さんに感想を聞くと、「こんな賞を受賞できると思わなかった…」と緊張の面持ちで、本当に恥ずかしそうにニッコリ。作文を書いた後も農作業の手伝いを続けているという晃毅君は「(家が農家なのは)ときどき恥ずかしくなることもあるけど、農家でない家とかが米を作れなくて困っているとき、俺んちは全部作ってるんだぞって誇りに思います」とはにかみながら答えてくれました。 稲刈りは楽しい 最近は農家でも子どもには農作業を手伝わせない家が増えていますが、「自分も食べているんだから手伝えって手伝わせているんです。本当は晃毅も嫌だと思うんですけど(笑)」と義弘さん。「田植えや稲刈りはとても楽しいです。難しいのは肥料作り。いろいろな材料を混ぜる比率がわからないので」(晃毅君)。農業のやり甲斐や楽しさは、父から子へ、しっかりと伝わっているようです。 作文を読んだ同級生からは「オレんちはもっとちゃんと(農作業を)やってる」と言われることもあるそうですが、スキー大会にも出場するという腕前の晃毅君、「スキー選手になるのも夢なので、将来のことはわからない……」とのことです。
(新聞「農民」2001.2.5付)
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[2001年2月]
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