セーフガード発動請願周辺2市17町に広がる鹿児島・肝属農民組合の活動11県議会、300市町村議会で採択 「セーフガード発動求める」請願・陳情採択自治体一覧
鹿児島県大隈半島。その畑作地帯の南半分を占める旧肝属(きもつき)地区二市九カ町の真中当たりの吾平(あいら)町はカボチャで知られ、農業の盛んな町です。 輸入の外圧と台風などによる災害から町特産のカボチャを守るために、町、JA、生産者がそれぞれ出資した野菜価格安定制度をいち早く作り、生産農家に喜ばれています。 最近はメロン、ピーマン、ナスなどの栽培も始まっていますが、ピーマンの生産者価格の下落は、町内に衝撃を与えました。ちょうどその頃、新聞「農民」は毎号、セーフガードの発動を求める意見書の重要性を指摘する記事を載せました。吾平町農民組合は、署名簿を独自に作って署名を集め、議会や農業委員会にも出そうと決意しました。 昨年、農民組合に加入したJAカボチャ生産部会長の前原文雄さん(吾平町議)に相談したところ何カ所かの集落を回り、数十人の署名を集めてくれました。前原さんを紹介議員として町議会に請願を提出。「これはいいことだ」と全議員が賛成し、採択されました。 隣町にいる県連副会長の宮地さんと私は、九カ町の議会を回り、署名を集め議会での意見書を採択させることの意義を訴えました。 十一月初めに開かれる県農業会議に向けて、肝属地区二市十七町の農業委員会会長の決議としてセーフガード発動を要請することが十月三日の会長・局長会議で決まりました。川辺地区や鹿児島地区も肝属地区と同じような態度を決めたとのことです。 吾平町では、JAと自治体、その他の農業団体も一緒になって年末か年明け早々に「セーフガードを発動せよ、農業を守れ」の全町決起大会を開催する構想がJA側から持ち上がっています。JA職員が全町的に署名を進め、集約することも検討されています。 (肝属農民組合長 真戸原勲)
(新聞「農民」2000.10.30付)
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[2000年10月]
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