農民犠牲の「米価対策」に抗議怒り込め農水省交渉
「減反面積の拡大反対!ミニマム・アクセス米を減らせ、自主流通米の値幅制限を復活しろ」――農民連は、米価審議会が開かれた九月二十九日、千代田区の農水省分庁舎での要請行動、国会デモ行進など、終日行動を展開。前日の二十八日には農水省と交渉を行いました。(関連記事) 米価暴落を豊作のせいにし、ミニマム・アクセス米や自らの愚策は“ほっかむり”、すべての犠牲を農民に転嫁する農水省。交渉では、農民に詰め寄られて、“だんまり”を決め込む無責任ぶり。あげくに「需給調整水田」という自ら決めた政策名すら忘れるなど、お粗末さを露呈しました。 食糧庁=豊作であり、米価の安定のためには、減反面積を増やし、需給バランスを回復することが必要だ 農民連=農水省は、「作るな」の一点張りだ。一年前にも緊急対策をやったが、それで米価が上がったか 食糧庁=…… 農民連=大暴落したではないか。この対策で本当に米価が上がるのか 食糧庁=……(六人の担当官が顔を見合わせ、うち一人が)効果があると思う…… 一方、危機感をあらわにして対策を求める農家。「百万ヘクタール超の減反は狂気の沙汰だ。『年が越せない』と自殺する農民が出るんじゃないかと今から心配している」(秋田県連の佐藤長右衛門委員長)。「一俵一万円の米価では、作れば作るほど赤字が増える。作る農家がいなくなり、町そのものが潰れる」(北海道当別町の稲作農家、檜山喜三さん)。 しかし、こうした切実な声にも回答は一切なし。値幅制限の復活についても―― 農民連=値幅制限を復活しろ。以前にも要請したのになぜやらないんだ 食糧庁=…… 農民連=「対策」にも「入札取引のあり方についての検討を進める」と書いているではないか。検討課題に含まれるのか 食糧庁=検討はこれから。今は答えられない 農民連=だったら、ぜひ検討してくれ 食糧庁=(しぶしぶ)そういう要求があることは上司に伝える 不誠実な態度に終始する農水省に対して、「一片の良心も感じられない」といった満身の怒りを込めた農民の声が相次ぎました。
(新聞「農民」2000.10.9付)
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[2000年10月]
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