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台風被害に寄せられた多くの仲間からの支援と激励に感謝

熊本・大矢野農産物供給センター 青山司理事長

 晩秋の風を受けながら高台にある私たちの「大矢野有機農産物供給センター」の事務所(熊本県大矢野町)を見上げると、台風十八号被害を受けて、いまだに周りの壁は、はがされ痛々しい光景が目に飛び込んできます。普通ならば意気消沈して、やる気をなくしてしまうのですが、私たちはいま逆に元気を出して被害の修復に力を入れています。

 その訳は、新聞「農民」にいち早く、被災状況を取り上げてもらい(10月11日号)、全国に発信できたおかげで、多くの仲間から義援金と激励の便りが届いたからです。届くたびに私たちは胸をあつくして、「これしきに、負けとらんばい」と励まし合いながら、日々頑張っています。

 大矢野農民組合では町へ修復のための国からの事業要請を行い、同時に農協にも呼びかけてきました。その結果、十一月に入ってから国からの事業が下りることになり、今後の経営に大いに役立つことになりました。この事業は「台風被害対策事業」で、八年前の台風十九号のとき、愛媛農民連が勝ち取ったもので、私たちも被災後、すぐに情報を知らせてもらい行動できたのです。

 現在、農協を頼れずに個人で農業経営を模索する農家が増えており、被災を受けてもどう対処していいか困っています。私たちが運動と組織を常日頃から育てていかないと、「いざ」という時には、こういう人たちの力にはならないことがよく分かりました。

 しかし、いま私たちは、仲間と消費者の激励を受けて、力強く歩き続けていきます。紙面を通じて、みなさまにお礼と感謝を申し上げます。

(新聞「農民」1999.12.6付)
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1999年12月

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