長野・栄村を訪問労・農の若い仲間が交流村長さん、地元農民も参加して、互いの胸の内語り合う全農林東京青年部・農民連青年部
農民連青年部と全農林東京地本青年部の初めての交流会が、十月八、九日、「住民自治」をモットーに、農家負担を極力減らした「田直し」事業など、農家経営を第一に考え地域農業再生にとりくんでいる長野県栄村で開かれました。農水省本省のそれぞれの部署で働いていても農業の全体を知る機会が少ない若手職員の「現場を知りたい」という要望に応え、現地で開くことになったもの。 ●共同への一歩にこれに地元も全面的にバックアップ。一日目の交流会には、栄村の高橋彦芳村長をはじめ、地元農家、役場の職員、「田直し」のオペレーターも参加して、率直に現場の声を伝えて交流。二日目は、村長自ら村内を案内。「何より農家の立場で農政を」と望む農業青年や村長と、「農家を応援し、農業を盛り立てるのが公務員の役目」と農水省に勤める青年が、お互いの思いをぶつけあい、協力・共同を進める第一歩となりました。●現場のこえをJR越後湯沢駅からバスで魚沼丘陵を越え、信濃川を遡って県境を越えると、そこはもう初秋を迎えている栄村。夕食をとった後、村の振興公社が運営する「トマトの国」でさっそく交流会が開かれました。地域のとりくみ、農家の生の声が出される中で、高橋村長は「国も、もっと地域農政を応援してほしい」と要望。これに対し、農水省の青年たちも、「もっと現場を知りたいのに、定員削減の攻撃でますます遠くなっている」「政策立案する高級官僚があまりにも農業を知らないのに驚かされる」と率直に回答。また、「資金の金利はもっと下げられないの?」「共済の掛け金が高すぎる」との質問にも、「僕らも銀行に大金出すなら農水省によこせと思っているんです」と語りました。 ●田直しを見学翌日は、棚田に架かけの稲が残る村内を見て回り、行く先々で農業の現場の声を聞きました。小型のユンボで行う田直しの現場、家族総出で働く肉牛と米・アスパラの複合経営、集落営農の中心を担う若手のきのこ農家、野沢菜・ダイコンなどを共同で耕作する農家、地元農産物が並ぶ道の駅の直売所などを視察。「すべて印象的。自分のところでも応用できる」と農民連・菅井巌青年部長。全農林東京地本書記の長谷川勝也さんは、「とても勉強になった。これからも農民連青年部との交流を深めていきたい」と語っています。
(新聞「農民」1999.10.25付)
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[1999年10月]
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