明治乳業の職場の実態告発すさまじい差別・人権侵害一畳半の「隔離部屋」もある争議全面解決をめざす総決起集会
「♪明治ブルガリア・ヨーグルト…」とさわやかに清潔感をただよわせるテレビコマーシャルとは裏腹に、労働者には想像もつかない差別・人権無視を三十年以上も続ける明治乳業。消費者が安心して食べられる製品を作るために労働条件の改善を求めて立ち上がった労働者は、憲法や労働基準法も無視した賃金・昇格差別を受け、その是正を求めて争議団を結成し十五年前に都労働委員会へ申し立てましたが、棄却・却下され、いま中央労働委員会の再審査も結審となり、たたかいは山場を迎えています。十月六日、東京・千代田区公会堂で「争議の全面解決をめざす10・6中央総決起集会」が開かれ、九百人以上が参加しました。 農民連小林氏が激励のあいさつ集会では、差別攻撃を受けている本人が次々に登場し、その実態をリアルに紹介すると、会場からも怒りや抗議の声もあがるなど、争議団と参加者が一体となってたたかう雰囲気になりました。明治乳業争議支援共闘会議副議長で農民連の小林節夫代表常任委員が連帯と激励の来賓あいさつをしました。明乳争議団は、農畜産物輸入自由化と労働者のリストラ「合理化」を結びつけて拠点工場などを廃止し、酪農民から安く牛乳を買いたたく明治乳業に対して、「身がってな横暴をやめ、食と健康を担う食品メーカとしての社会的な責任を果たせ」と要求し、たたかっています。 明乳の差別の実態は…★大阪工場の森川章行さん=すでに定年退職した森川さんは若い頃、班長として活躍。組合活動を行ったため、ドブ掃除や草むしりなどをさせ、班長職を解かれた。その後、「君は考え方がおかしい。少し頭を冷やしてこい」と、下請会社へ出向、半年間の約束が五年間にも延ばされる。この会社には、女性労働者の先頭に立って活動していた松本寿子さんも出向させられ、一畳半位の小屋に隔離され、「明乳の人権侵害」として国会でも取り上げられた。 ★市川工場の菊池政次郎さん=仕事を一生懸命やっても、勤務態度がいくら良くてもダメだ。仲間の動きを会社に知らせろ。報告が一番役立つ。そうすれば君は平均以上に昇給する。会社にいるかぎり報告(スパイ)なしには給料は上がらないよ人事考課通知の席上で上司から言われた。 ★労働者を「職場八分」するため実行した会社側の会議メモ=朝夕のあいさつをやめよう。一緒に飯を食べない。話されても話さない。レクリエーションは誘わない。仕事上の技術は教えない。仕事に差をつける。仕事にケチをつける。技術研修には参加させない。
(新聞「農民」1999.10.18付)
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[1999年10月]
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