税務調査、立会い拒否に反発茨城/強い抗議で「いままで通り」に
茨城県の下館税務署は最近、「守秘義務が守れない」という理由をつけて、税務調査に第三者の立ち会いを認めない強硬な態度をとっています。県西農民センターは八月三十一日、「納税者の権利を守れ」と税務署を訪ね、要請しました。行動には二十五人が参加。 税務署入口には職員が立ちはだかり、外には県警の警備員が待機するなか、交渉は税務署側の「三十分以内、五人まで」という制限を、農民センターの厳しい抗議で打ち破りました。 県西農民センターの税対部長が「私たちの仲間には、秘密がないから第三者でない。いままでに問題は一つもなかった。だから立ち会いは記帳補助者として、いままで通りいいでしょう」と問いつめました。総務課長は「立ち会いは認めていない。いままで通りに行う」と、記帳補助者の同席を否定しない回答をしました。これは、県西農民センターの税務調査とのたたかいの積み重ねがあったからであり、運動がますます揺るぎないものになりました。
翌九月一日の税務調査では、税務署側が再び立ち会い排除の態度をとりましたが、前日の交渉の成果を生かして押し切りました。 (茨城県西農民センター 前田修一)
「お尋ね」に強制力はない青森出荷組合に税務署側明言青森県の黒石税務署は管内の出荷組合に対してメンバーの氏名、住所、各人の売り上げなどの提出を求める「お尋ね」文書を送りつけ、未提出の出荷組合には税務署員を直接出向かせて仕切書や預金通帳の提出まで求めるなど、税務調査まがいのことをしているのがわかりました。藤崎町のりんご出荷組合から相談を受けた津軽農民組合は九月九日、出荷組合の会長と会い、「お尋ね」文書が「お願い」であり、強制力のないことを確認させました。 総務課長は「お尋ねですから、規制はない」と明言し、税務署員が出向いたことについて「訪ねていったのはお願いです。預金通帳や仕切書を出してくれというのもお願いです。署員がちょっと仕事に熱心すぎましたね」と答えました。出荷組合の会長は「出荷組合としては『お尋ね』に回答しないことに決めた」と伝えました。 出荷組合の五人が津軽農民組合に加入することになりました。
(新聞「農民」1999.10.4付)
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[1999年10月]
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