茨城全県でキャラバン行動介護保険の充実訴え農民連も参加85市町村を訪問・要請
茨城では九月十三、十四、十六、十七日の四日間にわたって「介護保険の充実を求める全県キャラバン」を実施、県内八十五市町村に要請を行い、茨城農民連から二十人が参加しました。 来年四月の介護保険制度の実施を前にして、どこの自治体でも介護基盤の遅れや未整備の問題をかかえ、住民から心配の声も出ています。こうしたなかで、茨城県内の農民連を含む社会保障推進協議会、民医連、茨城労連、新婦人、民商など六団体が中心となって、すべての市町村を訪問し、介護保険の充実を求める要請を行ったもの。 要請項目は「介護保険制度からはずれる人をつくらない」「介護サービスをする人や施設を充実する」「現行のサービスより後退させない」「生活実態にあった認定を」という中身です。これに対して各市町村から次のような深刻な実態や不安などが出されました。 「いまホームヘルプサービスを受けている人の半分が介護保険制度の実施ではずれてしまうが、どうしてよいか分からない」「介護を受けるために申請しても、認定されなければ仕方がない。心を鬼にして対応するしかない」「財政が厳しく、(自治体独自の)上乗せサービスの施策はできない」「厚生省は国保の収納率を九三・六一%で計算しろというが、わが町はそれより低い。はじめから介護保険の財政が成り立たない」「これまでどおりやろうとすると、介護保険料や利用料が上がってしまう」「保険料が高くなり、払えない人が増える。払っても自己負担ができずサービスを受けられないこともあるだろう」などなど。 またキャラバン行動に参加した人たちから「自治体担当者が苦悩していることがわかった。要求をもとに行動すれば運動を発展させる確信が持てた」などの感想が寄せられました。
(茨城県西農民センター・松本敏男/新聞「農民」1999.10.4付)
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[1999年10月]
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