東京・北足立市場に1万人超す消費者農民連、「市場まつり」に初参加卸・小売業者からも期待新鮮野菜に人気、65品目出品
「都民のための野菜天国・果物王国まつり'99 北足立市場まつり」が九月十九日に東京都足立区の同市場の特設会場で、一万人を超える消費者が参加して盛大に開かれました。この「まつり」には農民連が初めて参加。消費者から好評を得るとともに、卸売会社や仲卸業者、小売業者も農民連の取り組みに大きな期待を寄せています。 「まつり」には、東海ネット、福島県農民連、福島・浜通り農産物供給センター、産直ネットワーク茨城、愛媛産直協同センター、長野県農民連、八千代牛乳、農民連青年部などから、野菜や果物、お茶、ナタネ油、醤油、みそ、花、ふかしイモなど六十五品目を出品、販売。また、農民連食品分析センターは新米・古米の判定実験を行いました。
消費者は午前十時の開店を待ちかね、九時前から会場を訪れて品定めを始めるほど。 大資本の横暴から市場守ろうと農民連が「まつり」に参加するきっかけになったのは、七月に同市場の東京千住青果の武井喜一社長との懇談です。武井社長は、同青果に登録している小売商が最高時に千四百件あったのが八百四十件までに減り、「小売業が元気でなければ市場は沈む」という思いでセリを大事にし、六年前から、前日と当日の入荷量、セリへの上場量、セリ価格を大きな看板に表示していることを説明。これはスーパーのバイヤーが産地や品質に関係なく、価格だけで荷を動かそうとしていることに対抗して、市場が入荷したものをセリでどのように評価し、価格に反映させているかを知ってもらうため。その結果、セリの価格状況がスーパーの価格にも反映しているそうです。 スーパーとの対応でも、無理な注文には毅然とした態度をとり、数年前には二十五億円分を納入していたスーパーが無理難題を押しつけてきたので、思い切って断ったと語りました。地域の八百屋さんや住民と一体となって市場流通を守るための一つとして「まつり」を開いていることも話され、農民連にも参加を呼びかけられたものです。 「個性化コーナー」にも出品を農民連生産流通対策部の佐藤龍雄さんが九月二十二日、北足立市場を訪れ、武井社長らと会って、協力とお礼のあいさつをしました。同青果の佐藤洋司常務は「『個性化農産物コーナー』では、有機農産物を扱っているが、まだ量は少ない。担当者に有機野菜コーナーがはっきりとわかるようにするよう伝えたばかりだ。量の確保と継続的にコーナーへ集めることが大事」と語っています。期待に応えて、茨城県西産直センターでは十月から「個性化農産物コーナー」へコンスタントに出荷しようと取り組んでいます。
(新聞「農民」1999.10.4付)
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[1999年10月]
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