「農民」記事データベース990920-420-03

遺伝子組み換えコーンスナック菓子

モンサント側へ全面反論

検出したジェネティクID社らが記者会見


 遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンが七月末に「市販のスナック菓子から未承認の遺伝子組み換えトウモロコシ品種を検出した」問題は各方面に大きな反響を呼んでいます。

 政府の安全確認を受けていない組み換えトウモロコシ品種「MON830、831、832」が検出された日本モンサント社は、「キャンペーン事務局による食品分析結果は誤りだ」との一方的文書をマスコミに配付、分析を行った検査会社「ジェネティクID」(本社アメリカ)に対し、「分析方法の正確さの確認」など分析資料の公表を要求していました。

 これにたいし九月八日、ジェネティクID社日本事務所の塙章代表が記者会見し、「わが社は国際的に認められた高いレベルの検査能力を持っており、分析結果には自信を持っている」と前置きし、中立的第三者機関の欧州連合(EU)合同調査センター(イタリア)に、「モンサント社が(未承認)三品種サンプルを提供し、他の品種と混合するなどした検体の目隠し検査」を行い、その結果を「公開の場でジェネティクID社の結果と比較検討」しようと逆提案しました。

 また記者会見に同席した遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンの安田節子事務局長は、モンサント社にたいして、「アメリカでは日本で承認している組み換えコーン四種より、はるかに多い十三種を生産、流通しているが、日本向けには承認された品種だけをどうして仕分け、区分して輸出しているのか、具体的に明らかにする必要がある」「モンサントは未承認の三品種は、商品化していないというが、その後継品種は六百万トンも生産されている。それがミックスされ日本に輸出されていない保障があるのか」と、全面的な反論を行いました。

 さらに安田さんは、「未承認品種が輸入されてもチェック出来ない体制が問題だ」として、引き続き組み換え食品の分析結果を公表していくとしています。

 一方、農水、厚生両省は未承認の組み換えトウモロコシが検出されたとの指摘を重視、事実関係を確認するための調査を開始しました。事実関係が確認されれば「企業名の公表や輸入の差し止めなどを検討する」(厚生省)としています。

(新聞「農民」1999.9.20付)
ライン

1999年9月

HOME WTO トピックス&特集 産直・畜産・加工品 農業技術研究
リンク BBS 農民連紹介 新聞「農民」 農とパソコン

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-1999, 農民運動全国連合会