「農民」記事データベース990913-419-02

遺伝子組み換え食品の分析

9月開始へ準備急ぐ

農民連分析センター


 “遺伝子組み換え食品はいらない”の声が世界的に高まるなか、世界最大の遺伝子組み換え食品輸入国日本でも、農水省が二〇〇一年から表示を実施するとしています。
 しかしその対象は、ごく一部の限られた食品だけにとどめ、九割近くの組み換え食品は表示もしないという抜け穴だらけの内容。これではEUなどからボイコットされた組み換え食品が日本に余計に押しつけられたり、ニセ表示が横行する危険性も指摘されています。いま国民の中には、行政や企業の立場でなく、国民の立場に立って「遺伝子組み換え食品が混入しているかどうか」の分析をしてほしいという要求がかつてなく強まっています。

 農民連食品分析センターは、こうした期待に応え九月から遺伝子組み換えの分析を開始するための準備を急ピッチで進めています。
 設置する分析装置は、(1)PCR法の遺伝子増幅装置一式(2)電気泳動装置(3)写真装置(4)遠心分離器(5)オートクレープなど。それに遺伝子の増幅用のプライマーや抽出、精製に必要な標準試料を準備します。
 実験は九月中には開始する予定で、まず大豆、トウモロコシ、ジャガイモなどを原料とした食品の遺伝子組み換えの分析に取り組みます。またニセ銘柄米や外米の混入を調べるDNA鑑定なども出来るよう検討しています。


広範な団体に募金訴え

 農民連の全国研究交流集会では、谷口一夫事務局長が食品分析センターで遺伝子組み換え食品の分析を九月中に開始するとして、二千万円カンパに全力をあげて取り組むよう提起しました。各県連では、払込取扱票が刷り込まれたカンパ用紙を各支部、班に下ろすと同時に産直ボックスに入れたり、農協、自治体、生協、民主団体などに広くカンパを訴えています。

分析センター二千万円カンパ、募金された方の氏名(敬称略)

 高橋昭夫、下元定信、十勝酪農家交流会議代表大沢憲数、井上雄三(北海道)青森県教組中弘支部(十一名分)津軽農民組合(青森)前森山農民組合 寺田旭(岩手)白石春雄(宮城)須藤誠一(山形)後藤ミン、持田冠児(福島)北嶋誠、草間昭一、青山克己、県西農民センター、県南農民組合、茨城県西食健連(茨城)上原正、坂田進、住谷輝彦、小野里邦夫、関根利光、芳野謹一、長沢尚、阿部三久、下田嘉文、根岸敏夫、新藤直也、外丸春男、目黒美奈子、木村一彦、斉藤健司(群馬)千葉農民連(千葉)江川友治、柳下登、為我井雅子、藤田イツ子、有坂哲夫、須藤慶子、谷口一夫、塚平広志、西村正昭、山口安三、二瓶康一、満川暁代、藤田一衛、石黒昌孝(東京)中村光利(長野)帆刈善一郎、渡辺憲一、松井三男、今井健、高橋誉、西山文四郎(新潟)徳本義昭(富山)今井育美、荒木田桂子、日谷玲子、世戸玉枝、中村智子、半本智明、村中輝雄(石川)古田勤(岐阜)岩井一代(静岡)富田正義(三重)岡田英明、三浦利博、永井利一(愛知)米田敦子(大阪)羽納英明(岡山)安村照子、福江民子(山口)みのう農民組合大豆トラスト(福岡)(99年7月16日から8月31日)

(新聞「農民」1999.9.6/13付)
ライン

1999年9月

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