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続・我田青春――稲作体験レポート(第3話)

初参加者がなんと4人も


 真夏の太陽が照りつける七月三十一日、「我田青春」今年六回目の作業。青田をわたる風にゆれる稲の茎には、しっかり幼穂が育っています。ボウボウの畔の草を刈りサッパリさせた後、農家の畑一畝を借りて育てた、ちょっと熟れすぎのトウモロコシを収穫。採れたての味を堪能しました。
 そして今回の作業には、十八歳の青年をはじめ、なんと初参加者が四人も。そのうちの一人、東洋大学一年の児玉拓海さんからの感想を紹介します。

 雲一つない青空の下、初めて僕は農業の手伝いをしました。いきなり草刈機を使わせてもらったのはいいけど思うようにまかせず、「おい、刈れてねーぞ」と背中でヤジる声を聞きつつも、だんだん慣れてきて風にゆれる稲を見ながら操れるようになった頃には楽しくなった。

土と井戸水

 下の田を終えて、ホッと一休み。その時、二瓶さんがくれた麦茶のぬるさにまた一つ感慨を覚えつつ、もう一仕事。今度は鎌を使って草刈り。セッセと刈っていると田んぼの中のカエルの卵が見えたり、土を感じたり、水に手を入れたり、機械を操っている時とはまた別のよさを感じた。

 一通り作業を終え、長靴を脱いで井戸水に足をつけた時の気持ち良さったらこの上ない。こういう場所でのんびりして昼寝でもしているのが自分には向いているんだろうなー。田んぼを出る間際、八田さんが穂になる素を見せてくれた。白くてかわいくて、丈夫に育ってほしい。

苦労しみじみ

 今度はトウモロコシ畑に行って収穫。種を蒔いたっきり何もしなかったらしいのに、おいしそうなトウモロコシが山ほど穫れた。もし出荷する立場だったら、さっきの稲も、このトウモロコシも、なるべく見てくれを良くしなきゃなんないし、苦労もあるだろうなぁとしみじみ思った。

 僕は自然が大好きだし、将来、体を動かす仕事で発展途上国の貧しい国々に行って、現地の人たちの役に立ちたいと思っている。今回は、とてもいい経験だった。また参加したい。

 保育園の夕涼み会にトウモロコシを差し入れて喜んでもらえたこともうれしかった。本当に元気いっぱい、あっという間の一日だった。

(新聞「農民」1999.8.16付)
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1999年8月

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