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ユースアグリクラブが農業がわかる講座

どっこい生きてる中山間地農業

“複合経営”“産直”……素敵だ

静岡・園田さんの講演に目を輝かせる学生ら


 「これまで農業に対して暗いイメージをもっていたけど、話を聞いて元気が出た」――七月八日、農業を将来やりたい・関心があるという青年でつくるユースアグリクラブ(YAC)と民青同盟東京農大班は、「農業がわかる講座―中山間地でどっこい元気に農業している人がいる」を東京・世田谷区で開催しました。

 講師は、静岡県島田市の園田巳義さん(46)。園田さんは、米、茶、ミカン、鶏卵、それに味カイや餅、きな粉などの加工品を加えた複合経営を、家族がそれぞれの役割を分担し、生産物はすべて産直で販売して営んでいます。

 園田さんは、今の経営になるまでのいきさつを、いったんは単作をめざし収入が不安定になり、家族も出稼ぎでバラバラになったことや、消費者との交流で「安くて、おいしくて、安全なものを」という消費者の思いと市場が求めるものにズレを感じ、産直を始めたことなどを紹介し、実感をこめて話しました。

 参加した約二十人の学生らは、園田さんの話に「今までの僕の常識がひっくり返った」「めったに聞けない貴重な話が聞けた」と大きな感銘を受け、「ぜひ一度訪ねてきてください」との呼びかけに、大きな目を輝かしていました。

 以下に、参加者の感想の一部を紹介します。


貴重な話が聞けた――参加者の感想

宮嶋泰子さん(東京農大2年)

 私は将来農業をやりたいと思っています。園田さんのように有機農業で安全なものを安く直売できる専業農家はとてもすごいなと思いました。農業の知識がほとんどなかったのでためになりました。新農業基本法もまったく知らなかったので聞いたときはショック。農業についてもっともっと知りたいと思うので、これからもいろいろな活動に参加していきたい。

K・Sさん

 私は卒業論文で「棚田」を取り上げようと思っています。そこで、直接農家の方の話を聞きたいと思い、この会に参加しました。中山間地域は今ひどい立場に置かれていますね。そんな地域で、園田さんのような方が、複合経営をもとにがんばっているって素敵だなと思いました。

勝川亮さん(東京農大1年)

 自分はまだまだ農業に関してほとんど知らない。園田さんの話を聞いて、高度経済成長の時代からの農業の変遷や、農家の苦労などいろいろなことがわかった。

(新聞「農民」1999.7.19付)
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1999年7月

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