「農民」記事データベース990614-408-08

庄内(山形)で農業体験

今年も横浜の保育園児ら


 「また来たよ!」子供たちが元気な顔でバスから続々降りてきます。昨年も参加した子供の顔もあちこちに見えます。組合員も笑顔で出迎えます。十年来の「米産直」で手を結んでいる横浜の二つの保育園(苗場保育園・みどり共同保育所)総勢六十二人が「第二回・生命の源にふれる旅」と題し、昨年に続き庄内を訪れました。
 「去年の旅の話を聞いていた子供たちが、“来年は僕たちが行けるんだね”って言うんですよ」と、みどり共同保育所の斉藤悦子園長がいいます。

 初日は澄み切った青空の下で、月山山腹へ残雪を踏みしめ自然観察へ。雪に足をとられてころんだり、雪どけ水に手を入れたりして山を登りました。月山の雄大な姿、雪どけ水が流れ、水芭蕉が咲く沼はとてもきれいです。昼は組合員の準備した「おにぎり」「草もち」「こごみのゴマあえ」「イチゴ」「かも汁」などでお腹いっぱい。休む間もなく今度は肥料袋で雪滑りです。ふだんであれば昼食後は昼寝のはずなのですが…。熱中する子供たちの元気良さには驚かされます。

 翌日は、朝日村の段々田んぼで田植えをしました。「枠回し」は組合員の渡部常子さんがやってくれます。ぬかるみに足をとられ、バランスを崩して苗を踏んだり。でも去年よりうまく植えられたようです。

 「旅の話をすると、親たちは過剰に心配します。でも親から離れ、自然にふれ農業にふれ、友達を思いやる、このことは子供たちにとって“非常にいい経験だ”ということがわかってきたようです」と自らの幼少の経験と、保育の経験から斉藤園長は言います。

(山形・庄内産直センター・菅井巌/新聞「農民」1999.6.14付)
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1999年6月

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