日本農業を守り
食料自給率の向上を
岡山
新婦人と農民連
小松先生招き集会
岡山県倉敷市内で3月3日、岡山大学名誉教授の小松泰信先生を招いて「日本の農業を守り、食料自給率の向上を!小松泰信先生と語ろう」の集会が開かれ、40人以上が参加し、農業について活発に話し合われました(写真)。この集会は、新日本婦人の会倉敷支部と岡山県農民連備北支部との共催で開かれました。
今、食料自給率が問題となっていますが、小松先生は、「自給率が、1965年は73%、2021年の自給率は38%になり、この56年の間、自給率は、半分になった。私たちの食卓のほとんどが輸入食品となり、このままでは、大変な食料危機に陥る」と話しました。
小松先生は、「農業は、平和産業であり、地球環境の保全機能を有し、土砂災害防止・洪水防止、海では、海域環境保全など、多面的機能があるにも関わらず、そこに携わる人は、ほぼ“ただ働き”である」と指摘しました。
「そこには『所得補償』が必要であるにも関わらず、国の総予算は、1970年を1として2023年の総予算は14・4倍、防衛関係予算17・9倍に対し、農水省予算は2・3倍。食卓の安全・安心を守るには、農産物の価格保障・所得補償が必要。家族経営を維持し、食料主権を保障する貿易ルールを追求し、農業者と消費者の共同を広げ、中山間地居住手当の創設を」と訴えました。
農民連の難波英夫さんが、年金を取り崩してでも、安心・安全な農産物を皆さんに届けたいという思いを、自分の米作りの実態を通して訴えました。
たくさんの質問にユーモアで
集会には、若い農業者も参加し、有機野菜の問題や学校給食など、たくさんの質問が出て、先生は、ユーモアを交えて答えました。「先生、国会議員になってください」という意見には先生もビックリ。楽しく、心に響く集会となりました。
(岡山・備北農民連 長谷川卓夫)
(新聞「農民」2024.3.25付)
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