おいしいミカンを
消費者に届けたい
東京でミカン栽培に取り組む
町田伍兆さん(清瀬市)
改良普及員の
アドバイスに耳を傾け
東京都清瀬市で畑作に取り組む町田伍兆(ごちょう)さん(85)は数年前から試験的にミカンの栽培に挑戦しています。昨年は10アールの畑に30本の幼木を植え、おいしいミカンを収穫したいと意欲を強めてきました。
1月12日、東京都中央農業改良普及センターの佐々木愛さんを圃(ほ)場に招き、温州ミカン栽培について指導を受けました。町田さんの娘さんの雅美さんも一緒に立ち会いました。
畑では何本か枯れた幼木が見られます。佐々木さんはミカンの木を確かめながら、「幼木のうちは寒さ対策が必要だ」として「風よけになる建物や植木などがあった方が良い」「冬場の水不足も注意が必要」などとアドバイス。
5年生ぐらいまでは枝葉をできるだけ残し、樹冠の拡大を図ること、その後の10年位までの整枝、せん定についても丁寧にアドバイスしました。同じミカンでも、デコポンの形状になるものや、甘いもの、酸味のあるものなどについても原因や対策を一つ一つ丁寧に回答していました。また、雅美さんが害虫の写真を示しながら、対策について質問。「害虫はカイガラムシ」と特定し、その対策について説明していました。
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左から佐々木さん、町田雅美さん、伍兆さん、武山会長 |
温暖化の中で東京都の北部地域でも、ミカンの栽培が防寒対策をとることなどで可能となり、町田さんは「おいしいミカンの見通しがつけば面積を増やしたい。消費者の皆さんにミカン狩りを楽しんでもらえたら…」と話しています。
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町田雅美さんの話
ミカン栽培は初めてでわからないことがたくさんあり不安でしたが、普及員さんが丁寧に教えてくださり安心しました。木に虫がついて、どうやって取り除くか迷っていました。すぐに答えてくれたので助かりました。
東京農民連の武山健二郎会長の話
ミカンは町田市や調布市の会員も栽培しているので、今回の経験を会員の交流にぜひ生かしたいです。
(新聞「農民」2024.2.12付)
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