旬の味
酪農危機と呼ばれる状況から、はや1年半ほど経った。わが家ではまだ何とか営農を続けている。とはいえ状況は決して良くはない▼基本的な収入である乳代は昨年には少し上昇したものの、それ以上にコストが上昇しているため、十分な価格とは言えない。子牛の値段も、春に比べまた下落となり年末に出荷した牛は千円にしかならないものもあった▼加えて心配していた化学肥料の値段がやはり高く、年末以降支払いに四苦八苦している。正直どこまで頑張れるかと不安になるのが実情だ。異常気象も不安材料に拍車をかける。酪農においては自給の粗飼料(牧草)の収穫が何より重要である▼しかし昨今の寒暖、雨日照りを繰り返す天気では一歩間違えば簡単に不作に陥る。1月下旬である今も、季節外れの暖かさで寒中にまさかの雨が降った▼今年もどんな年になるのか不安でならない。どこをどう見ても農家の自助努力では限界がある。手厚い価格保障と農家の所得補償。これが日本の農業を守るための確かな道だ。 (K)
(新聞「農民」2024.2.5付)
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[2024年2月]
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