第14回
なんてったって!伝統食
継いでいきたい日本の食の会
栗原澄子
食べて育てよう
安全安心な国産大豆
大豆は私たち日本人の食を支える大切なものの一つです。そんな大豆の自給率は6%と非常に低い数字。
これを何とかしたいと大豆畑トラスト運動が展開されています。消費者と生産者が大豆畑を契約し、収穫した大豆を食べて国産大豆の自給率を高めようという運動です。この運動は安全な国産大豆を作り、遺伝子組み換えの大豆の作付けを阻止することにもつながっています。
参加している消費者には、1月になると大豆が届けられます。さて、その大豆を何に使いますか。時にはゆっくり時間をかけて、大豆料理に取り組み、楽しみたいものです。
私たち伝統食の会で愛用している「おから百珍」の本の中から、寒い季節に合う「おから団子と豆乳鍋」をご紹介します。時には大豆からおからと豆乳も自分の手で作ってみませんか。子どもと一緒に作ると、子どもにとってもよい食育になります。
そしておいしい国産大豆のおからが手に入ったら、ぜひ作ってもらいたいのがおからサラダ。
じゃがいもの代わりにおからを使うのでとても簡単。おからもしっとりしておいしいのです。
私の住んでいる隣の駅には、国産大豆を使って作る豆腐屋さんがあり、毎日出来立てのおからが売られています。いつまでも続けてほしいお豆腐屋さん。そのお店を育てるのは私たち消費者です。面倒くさがらずに少し遠回りしても買いに行き、応援したいものです。失ってからでは取り返しがつきません。
時にはゆっくりと大豆料理を
おから団子と豆乳鍋
おから団子と豆乳鍋
材料
おから 200グラム
鶏のひき肉 200グラム
卵 1個
玉ねぎ 50グラム
しょうが 20グラム
豆乳 3カップ
昆布とかつお節のだし汁 3カップ
みそ 大さじ3〜4
みりん 大さじ2
好みのきのこ類 200グラム
青ねぎ 100グラム
揚げ油
A 酒 大さじ1
砂糖 小さじ1
塩 小さじ1
しょうゆ 小さじ1
作り方
(1)玉ねぎとしょうがはみじん切りにする。
(2)鶏のひき肉、(1)、卵、Aをよく混ぜ合わせ、おからを加え、よく練り合わせる。
(3)3センチくらいの団子にして、中温の油で揚げる。
(4)きのこは食べやすい大きさに、ねぎは3センチくらいに切る。
(5)鍋に豆乳とだしを入れ、火にかける。沸騰してきたら、(3)の団子を入れる。
(6)煮立ったらアクを取り、弱火にして、みりんとみそで味つけする。
(7)味がなじんできたら、(4)を加え、煮立つ前に火を止めて出来上がり。
豆乳とおからの作り方
材料
大豆 200グラム
水 5カップ
作り方
(1)大豆をボウルに入れ、洗う。大豆の3倍の水につけ、8〜10時間浸して置く。
(2)大豆の半量をミキサーに入れ、かぶるくらいの水を入れて、1〜2分くらいかける。それを2回繰り返す。
(3)少し大きめの鍋に、(2)を全部入れ、水を5カップ加え、最初は強火で、ふきあがってきたら弱火で混ぜながら約10分煮る。
(4)ざるに漉(こ)し袋をあて、下に鍋を置き、(3)を流し込む。
(5)熱いので袋の端を持ち、ねじるようにして豆乳を搾る。熱いのではしや木べらを使いながら固く絞る。
(6)できた汁が豆乳、袋の中のものがおから。この豆乳ににがりを入れると豆腐ができる。おからは新しいうちに使い、余ったおからは冷凍庫で保存する。
おからサラダ
材料(4〜6人分)
おから 200グラム
きゅうり 1〜2本
玉ねぎ 1/4個(50グラム)
ハム 60グラム
マヨネーズ 適量
コショウ 少々
塩 少々
作り方
(1)きゅうりは薄切りにし、塩を少々振り、しばらく置いて固く絞る
(2)玉ねぎはみじん切りにし、水にさらす。ハムは1センチ角に切る。
(3)おからと(1)と(2)をボウルに入れ、塩コショウ少々、マヨネーズを加えあえる。
(新聞「農民」2024.2.5付)
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