「農民」記事データベース20231204-1580-02

埼玉東部食健連が設立総会

県食健連と合同で「おひまち」も


 11月19日に、埼玉県春日部市のコミュニティセンターで埼玉東部食健連の設立総会と、収穫祭「おひまち」が約50人の参加で行われました。

 設立のきっかけは、久喜、春日部の両市で行われた母親大会の記念講演で、埼玉農民連副会長の松本愼一さんが「コロナ禍、ウクライナ戦争で世界中が家族農業を大事にし、食料生産に全力を上げているのに日本だけが逆行している。打開するには、食料と日本農業を再建しないといけない」と訴えたことでした。

 地域の農業育て安全安心な食を

 呼びかけ人のあいさつで春日部市の高橋利男さんは、「埼玉東部地域の伝統的な、米、トマト、きゅうり、いちご、イチジクは行政が応援している農産物であり、地域の特産品と伝統食、地域にあった食べ物を増産し、自給率を上げることが大事」だと報告しました。

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あいさつする高橋さん

 来賓あいさつで、県南食健連の井上駿さんが、東部食健連のきょうだい分としてより一層奮闘する決意を述べました。

 埼玉食健連の柳重雄会長は、「日本の食料自給率は38%。農業政策を、国内農業を守る方向に変えなければならない。地元農産物を使った安心・安全な学校給食を実施する運動が全国で進んでいる。地産地消、地元の農業を育て、食料生産を安定させる運動を強めよう」と発言しました。

 県の横塚正一農林部長からメッセージが寄せられました。

 総会では、食健連を地域から発展させ、食料と健康を守る母体にしようと提起がありました。

 記念講演では、農民連食品分析センター所長の八田純人さんが「輸入農産物の安全性とグリホサート、ネオニコチノイド系農薬の危険性」を報告。

 除草剤や殺虫剤のグリホサート、ネオニコチノイドが「発がん性があり、生死にかかわる害を与えるものだということがわかってきた」と指摘。「化学肥料・農薬だけに頼るのではなく堆肥作りや自然素材を生かした安全な農業生産を目指す必要がある」と、農民連のアグロエコロジー運動を紹介しました。

 「おひまち」で郷土料理を堪能

 第2部は埼玉食健連と東部食健連共催の「おひまち」が行われました。

 県東部を代表する「なまずの天ぷら」「行田在来大豆を使ったみそ料理」「くわいの素揚げと煮物」「黒にんにく」「ソーラーシェアリング米のおにぎり」「小松菜のごまあえ」など30種類近くの郷土料理がテーブルに並びました。

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地域の味覚を堪能しました

 最後に東部食健連の代表に選出された岩田京子さんが「農業・環境が大変な中、市民の健康を守る運動が一つになったのが今日の東部地域食健連です。皆さん一人ひとりが力を合わせ、より大きな運動として食健連運動を盛り上げましょう」と結び、設立総会と「おひまち」を終了しました。

 参加した春日部市の大澤美智子さんは「八田さんの話から農薬の恐ろしさを知りました。おひまちでは、なまずの天ぷらを初めていただきました。たくさんのごちそうを堪能し、至福のひとときを過ごせました」と感想を寄せました。

(埼玉農民連東部センター 伊澤潔美)

(新聞「農民」2023.12.4付)
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2023年12月

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