関東ブロック
2023秋季研究交流集会
自給率向上、学校給食をテーマに
= 泊まりがけ開催は5年ぶり =
農民連関東ブロック協議会は11月7、8の両日、群馬県渋川市の敷島温泉「ヘルシーパル赤城」を会場に、秋季研究交流集会を開催し、約60人が参加しました。この間、台風による中止や、コロナ禍でのオンライン開催を経て、宿泊での集会は5年ぶりとなりました。
開会にあたり、一昨年3月に亡くなった元ブロック協議会会長の大木傳一郎さんに黙とうを捧げ、立石昌義会長が「たたかう大木さんの遺志を継ぎ、自民党農政に立ち向かい、『農業消滅』をめざす野望を打ち砕かねばならない」と開会あいさつを行いました。
記念講演は2本。はじめに長谷川敏郎全国連会長が「食と農の危機打開に向けて 農民連の果たす役割」と題して講演。グラフを多用したパワーポイントで食と農の危機の現状をわかりやすく説明し、食料・農業・農村基本法改定の問題点、危険性を指摘。「食料自給率向上を政府の法的義務にしなければならない。政治を変えれば自給率向上は可能。農民が農民連に加入し、主権者として行動する組織をめざそう。農政を変える仲間づくり期間を必ず成功させよう」と訴えました。
次に群馬県学校給食費の無償化をめざす会代表世話人の石田清人さんに「学校給食費無償化を全自治体へ」のテーマで話していただきました。
石田さんは、私たちの目指す学校給食は「地域の農業の発展と結び地産地消・有機栽培の安全・安心な食材で、自校方式により無償の給食を国の責任で提供するとともに、日本の食料自給率につなげること」だと前置きしました。
さらに、給食費無償化には道理があること、群馬県のこれまでの運動と、様々な攻撃に対する具体的な対応策まで披露し、国の責任で無料化を決定するまで声を上げ続けることが求められていると結びました。
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講演する石田さん |
畜産危機・米…各テーマで報告
特別報告は、群馬県・上原正さんが「畜産危機打開―現状と課題」、千葉県・宇井正一さんが「自給率向上へ、全自治体で基本法学習会」、埼玉県・加藤清さんが「米の高温障害対策〜より良い米作りに向けて」のテーマで報告しました。
参加者からも時間いっぱい発言があり、千葉県連の小倉毅さんが行動提起。「全自治体から集落単位まで学習会を。自給率向上を求める100万署名は人口の1%に当たる。怒りをつないで実現しよう」と訴えました。最後に次の開催当番、長野県にバトンを引き継ぎ閉会しました。
懇親会を開き各都県が交流
初日の夜には久方ぶりに懇親会を開き、都県ごとに参加者を紹介。ほぼ全員がマイクを握り、近況などを報告しました。
(群馬農民連 目黒奈美子)
(新聞「農民」2023.11.27付)
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