「農民」記事データベース20231127-1579-01

自給率署名どんどん広がる!

内容話せば、共感が次々に


福岡
機会逃さず、地道に対話

県農民連事務局長 藤嶋嘉子さん

 福岡県農民連では、自給率署名を11月15日現在で200人分集めました。

 新日本婦人の会などへの協力呼びかけと合わせ、私の知り合いのお宅を直接訪問。時には1時間以上も対話をしながら、一人一人の署名を積み上げてきました。

 また産直ボックスにも返信用封筒とあわせて折り込み、協力をお願いしています。

 どこかに行くときは常にバインダーにはさんだ署名用紙を携帯し、対話をする機会を逃さないようにするなど、地道な努力を続けて集めてきました。

 11月5日には組合員さんの紹介で添田町の芋煮会に飛び入りで参加。多面的機能支払交付金の、草刈りなどの共同作業がひと段落した慰労会として行われたもので、集落の方30人くらいが参加していました。

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幅広い世代が参加した芋煮会で呼びかけました

 私は一人で飛び込み参加し、署名の呼びかけとあわせて農民連の取り組みを紹介して、仲間づくりと一体で進めてきました。

 こうした取り組みは、気力がないと一歩踏み出すことは難しいですが、畑や田んぼを見ていると自然から元気をもらえます。

 これからも、「地域の農業と農民連の将来を何とかしないといけない」との一念で、力を振り絞ってがんばります。


富山
提言学習会を対話の力に

県農民連小矢部支部 事務局 荒木義昭さん

 富山県小矢部(おやべ)支部では、食料自給率向上署名を9月末から集め始めて、11月19日現在で、567人分を集めています。

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小矢部支部でチラシも手作り

 この活動は、9月25日付新聞「農民」の自給率特集の記事を読んだことが心を動かしました。そして、10月14日と29日に「山下惣一の生涯と新農業基本法に対する提言学習会」を2回開催して、44人の方に参加してもらい、署名の趣旨を書いたチラシも支部独自で作り、運動が加速していきました。

 農業予算の増額
 必要に共感次々

 各訪問先では、食料自給率の現状と、異常気象による各国からの食料輸入が不安定であること、今こそ農業予算の増額が必要なのに、40年前の3分の2に減る一方で、防衛費は3〜4倍にも増えていることなどを説明。

 それでも、「日本の国家予算が厳しいのでは?」という疑問を持つ方には、「半導体企業の支援には3兆円以上の予算を検討したり、国家予算の使い残しも6兆円もある」と話すと、ほとんどの人が納得してくれ、強い共感の声が寄せられています。この訴えは、提言学習会が力になっています。

 また、小矢部市の山間地では7月の豪雨で災害が発生し、農業用水が停止したことによる稲枯れなどの二次災害も発生しています。被害対策の要望を市に届けるため、実態を聞きに町内会長を訪問し、対話になりました。

 山間部で営農をがんばることが、耕作放棄地が広がらないようにするうえでも、食料自給率低下を食い止める防波堤にもなることを話し、署名への協力をお願いすると、町内会長さんも快く引き受けていただきました。

あらゆる団体に協力呼びかけ
市民・国民の大きな声に

 広い団体・個人に協力依頼して

 他にも、農民連の会員が山登りの会に参加したり、小旅行に参加した際にも、主催者に了解を得てバスの車内のマイクで署名の内容を説明し、それぞれの参加者全員から署名を頂きました。

 地域の農業祭では、環境問題のコーナーで、責任者の了解を得て来場者に署名をお願いすると、多くの人が「本当に大切なことだ」と共感してもらえます。

 お世話になっている自動車修理会社の社長にもお願いしたところ、15人分埋めるからと署名用紙を預かってくれました。

 こうした署名活動の広がりは、食料自給率の向上について、わかってもらえれば大きな力を持っていることを示しています。

 限られた農民連会員だけの力ではなく、広くあらゆる団体や組織にも協力を依頼して、大きな市民の声にしていこうと考えています。

(新聞「農民」2023.11.27付)
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2023年11月

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