収穫真っ盛りのビート(てん菜)
猛暑の影響で糖分低下
砂糖製造減で製糖工場にも影響
北海道各地で砂糖の原料となる寒冷地作物のビート(てん菜)の収穫が真っ盛りです。年末まで製糖工場への運搬が続きます。
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ビートの収穫 |
ところが異常高温、猛暑の影響で、ビートの糖分が平年より2〜3%低く、生産者から不安の声が広がっています。道内8つの製糖工場は10月上旬から翌年3月までビートを原料に砂糖を作りますが、糖分が低いと砂糖を作る量が減り、製糖工場の運営も影響を受けます。
砂糖の自給率は35%と低く、安い輸入砂糖に上乗せ徴収する糖化調整金を財源に、ビートやサトウキビの生産者に交付金が支払われてきましたが、国は糖化調整金会計の赤字を理由に、ビートの産糖量枠を64万トンから55万トンに減らすことを決めました。
ビート農家は、肥料の値上がり、糖分に応じて支払われる交付金の引き下げなどでビートを作り続けることが大変になっています。
(北海道農民連書記長 富沢修一)
(新聞「農民」2023.11.13付)
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