「農民」記事データベース20231106-1576-05

農のこころ

丸山美沙夫


 稲滓火の匂い夕餉の席につき

           日野 秀静

 俳誌『しなの』から。稲の刈取りと脱穀はほとんど機械化されており、大方はコンバインで脱穀まで済まされてしまう。この後の夕暮れ時に、あちこちで煙があがる。稲の生藁屑を燃やす煙は独特な匂いがする。農家にとって大事な稲作業を終えた時の安堵した煙の匂いだ。体に染みついたように、夕餉の膳を温かく囲む。

(新聞「農民」2023.11.6付)
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2023年11月

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