「農民」記事データベース20231030-1575-02

農民連『提言』パンフ
活用して学習会

富山県農民連
小矢部支部


自給率向上署名
仲間ふやしへ力に

 富山県農民連小矢部(おやべ)支部は、農民連の『食と農の危機打開に向けて〜新農業基本法に対する農民連の提言』パンフレットを活用し、食料自給率向上署名に取り組み、仲間を増やそうとがんばっています。

画像
小矢部支部が独自に作製した『提言パンフ』ダイジェスト版

 「明日の農業問題を考えるつどい」が10月14日、小矢部市内で開かれました。富山県農民連小矢部支部と新日本婦人の会小矢部支部の共催です。

 はじめにNHK総合番組「農民作家 山下惣一の生涯」の録画番組を見た後、『提言』パンフの内容に沿って30分間程、小矢部支部独自に作製したパワーポイントを使って、今の農政について説明しました。

 山下さんの生涯を見た余韻が冷めないうちに、「規模拡大で大きくすることに未来はない、家族農業で生き延びる農業こそ強い」「これまでの農政を変えないと日本に農業はなくなる」などの彼の語録を引用しながら、農業基本法の歴史を学び、為政者や財政制度審議会の発言内容、新基本法案から透けて見える食料自給率低下の日本の現状に危機感を深めました。

 36人の参加で会場はいっぱいとなり、アンケートは24人から寄せられ「大変良かった」と「良かった」という回答が95%と好評でした。

 食料自給率低下に対する不安要因としてアンケートでは、「異常気象によるもの」が最も多く、次いで「国際紛争」や「農業経営の悪化」が続きました。アンケートの裏には、「今、いろんな国で戦争が始まっています。食料を輸入できない日本は、かつての戦争中の時代に放り出されるでしょう。配給制が復活して、闇市でないと食料が手に入らなくなるのではないかと怖いです」という声や「今後の農業政策の現実に気付かされ、危機を感じました」との声が書かれていました。

画像
満員となった会場

 農業政策を重視食料自給会話に

 アンケート最後の「あなたがやれることは何か」という問いに対して、「選挙では農業政策を重視する」がトップで、「輸入食材を避けて国産品を選択する」「自給率向上の大切さを人(家族)と話し合う」が続きました。

 その後、参加者による意見交換会が行われ、「農業は生産性や効率では測れない、命を作るものだ」「JAに委託している米の乾燥調製費用が売り上げの11%から18%と1・6倍に値上げされた。もう営農組合の経営の跡継ぎをしてくれる人がいない」等の意見が出ました。

 最後に閉会のあいさつで、『提言パンフ』の購入と食料自給率向上を政府の義務にする署名への協力をお願いして終了しました。会場で『提言パンフ』を11部普及し、署名は10月22日現在、148人分集まっています。

(富山県農民連小矢部支部支部長 荒木義昭)

(新聞「農民」2023.10.30付)
ライン

2023年10月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2023, 農民運動全国連合会