青年部総会で学習会
学習企画で自給率向上運動と
仲間づくりを
海外通じて
農民連の価値を再発見した
農民連青年部は第31回総会を9月30日、10月1日の両日に東京都内で開催しました。
20人以上が参加し、海外活動を通じて農民連の価値を再確認。ワークショップと懇親会で日本の食と農を取り巻く環境を学び、食料自給率向上の重要性を実感する総会となりました。
平間徹也部長(宮城)は開会あいさつで「コロナ禍でなかなか集まることができず、やっとリアルで開催することができた。今日は大いに交流を深めよう」と呼びかけました。
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懇親会では平間部長が自慢のミントでモヒートを提供 |
当事者が声をあげること重要
1日目の企画では青年部幹事の小田川遥平さん(農民連食品分析センター)が、5月28日〜6月7日の間、インドネシアで行われた国際農民組織ビア・カンペシーナの青年トレーニング会議に参加した経験を報告。全員の合意を重視する運営や声をあげることすら命がけの国があることなど、各国の事情を肌で実感。「自分が運動にかかわっていることをまわりに伝えることができていなかったが、それは他人を尊重も信用もしていないことなんだと気づいた」と、意識が変わり、「当事者が声をあげることの重要性から、改めて農民連の運動の大切さがわかった」と話し、青年部でも情報発信をしていく決意を話しました。
輸入が止まったら牛丼もハンバーガーも
食べられなくなる!?
自給率のワークショップも開く
特別企画では身近な食品の自給率を調べるワークショップも開催。
農民連は自給率向上の大運動を呼びかけていますが、参加者の半数以上が、今の日本の食料自給率が38%であることを知らず、スーパーにも食品があふれているなど、生活の中でも実感できることが少ないのが現状です。
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話し合いながらお弁当などの自給率を調査しました |
ワークショップでは身近な食べ物、例えば大手チェーンの牛丼やハンバーガー、スーパーの弁当などの食品を食材ごとに分けて重さをはかり、カロリーベースの自給率を計算しました。参加者はグループに分かれ、相談しながら挑戦。70%近い自給率のお弁当が、ご飯を抜くと10%台に落ち込むことや、牛丼はご飯抜きで0%、ハンバーガーもポテトのセットはわずか2%という実態に「輸入ができなくなったら、食べられなくなるのか」と驚きの声が上がりました。
調査後は低自給率の原因などを渡辺信嗣事務局長が解説し、自給率向上の運動が必要なことを訴えました。
農民連本部からは満川暁代事務局次長が懇親会であいさつし「自給率向上を国の法的責任にする運動をぜひご一緒に進めましょう」と呼びかけました。青年部のつながりで懇親会に参加していた消費者は署名用紙を快く受け取ってくれました。
新たな役員迎え奮闘誓う
各地域で学習会をやろうと提起
2日目の総会では企画について、「普段食べているものの自給の実態を知ることができた。弁当でごはんを除くだけで、自給率が10%程度にまで落ち込むことがショッキングな結果だった」「やったことない企画で面白かった。カロリーベースとか生産額ベースとか普段の生活で考えたこともなく、調べながら考えることができた。一般の消費者にもっと参加してもらえたら」などの感想も寄せられ、各地域で今回の企画を活用した学習会をやってみようと提起。
新たな役員も迎え、学習で運動と仲間づくりを進めようという方針を全会一致で採択しました。
次期役員は次の通り。
部長=平間徹也(再、宮城)、副部長=山村聡(再、群馬)、事務局長=渡辺信嗣(再、本部)、会計=小田川遥平(再、分析センター)、幹事=阿倍佑一(新、山形)、植田修(再、京都)、関根耕太郎(再、埼玉)、会計監査=梅澤準(再、千葉)、八田純人(再、分析センター)
(新聞「農民」2023.10.16付)
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