DVD紹介
新型コロナが映すいのちの格差
公正な医療アクセスを求める
世界の市民社会
制作・PARC(アジア太平洋資料センター)
命よりも利潤追求が優先される
経済システムの問題あぶり出す
2019年末から世界に広がった新型コロナウイルス感染症。感染は先進国・途上国を問わず広がりましたが、その対応・対策としての検査・ワクチン・医薬品・医療アクセスは決して「平等」に行き渡りませんでした。
そもそも途上国はHIV・エイズやマラリアなどの感染症に直面し、また基本的医療サービスや衛生的な水へのアクセス、食料の確保も不十分です。例えばブラジルでは貧困層が住むファベーラ(スラム)で密集して暮らさざるをえない人びとの間で感染が爆発しました。
すでに存在する貧困や格差の上に起こったコロナ禍は、世界の経済システム、とりわけワクチンや医薬品にかかる知的財産権の問題を明らかにしました。
これに対し、インド、南アフリカはじめ100カ国以上の政府が、コロナに関するワクチンや医療製品にかかる知的財産権を一時免除し、多くの国に供給できるよう世界貿易機関(WTO)に求めました。医療関係者やNGO、市民団体などがこれに呼応し、国際的な運動が一気に広がりました。
しかし、グローバル製薬企業の利益の側に立つ先進国は強く反対。激しい攻防が繰り広げられました。
なぜ「いのちの格差」が生じてしまうのか? その背景にある知的財産権の課題は、命よりも利潤追求が優先される経済システムの問題を映し出しています。
すべての人が安全になるまで、誰も安全ではない――公正な医療アクセスは、いまだ実現していません。
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制作 特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター(PARC)
片面1層、カラー43分
本体価格 2000円+税(図書館価格1万5千円+税)
注文・問い合わせ PARC 電話 03(5209)3455、Fax 03(5209)3453、Eメール office@parc-jp.org
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聴覚に障害のある方にもご鑑賞いただけるよう、DVDには、本編すべてに日本語字幕を入れたバリアフリー字幕版も収録しています。
(新聞「農民」2023.9.25付)
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