福知山市(京都)の台風7号被害
収穫直前の甘とう・米
土石流が襲い絶望的
乾燥機・トラクターも水没
復旧支援と災害対策ないと離農も…
お盆を直撃した台風7号。京都府福知山市では8月14日から15日にかけて大雨が降り大きな農業被害が発生しました。
同市大江町では大雨による山からの土石流が谷合の集落を襲い、刈り取り直前の田んぼを総なめ。万願寺甘とうのビニールハウスにも、枝葉が水につかるほどの濁流が流れ込み、収穫直前の甘とうの収穫が絶望的になりました。獣害対策用の電気柵も壊れ、復旧の見込みは立っていません。
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土砂が流入した収穫直前の田んぼ |
京都農民連の上柿直一会長と安田政教書記長は17日に現地を視察しました。集落の共同作業所にも土石流による水、泥、がれきが流入。乾燥機やトラクター、乗用車なども水没し被害が出ており、集落総出で作業所の片付けを行っていました。
生産者の大槻重明さん(83)は「これまでにも由良川の氾濫による水害はあったが、今回は山からの土石流でこんなことは初めて」と話します。
大槻さんは地元紙の取材に対して、「農作物の被害も残念だが、土砂やごみの片付けが本当に大変。今後も同様の災害があるかと思うと、農業を続けるかどうか、家族と相談しています」と話しており、復旧支援と今後の災害対策がなければ離農が相次ぎかねない状況です。
近隣の舞鶴市でも台風7号の被害が出ており、京都農民連では早急に被害の把握と支援を行う予定です。
(新聞「農民」2023.9.4付)
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