秋田県内豪雨
大規模な農業被害
能代市で1000ヘクタール超に被害
堤防決壊で大石含む土砂
田んぼ一面埋めつくす
7月14日からの大雨で秋田県内では水害が発生し大きな被害が出ています。秋田市内では内水氾濫で15日には中心部の冠水などが発生しました。
秋田市内の状況を秋田県農民連の伊藤真紀子さんは次のように語ります。
「大平川や新城川も氾濫し、大平山の近くの大平地区では田んぼや道路が冠水。組合員の自宅は高いところにあり浸水はありませんでしたが、農業用倉庫も浸水してしまいました。田んぼにはかなり大きな流木などが残っていますが、まだ水が引ききっていない状況です」
能代市でも米代川とその支流の氾濫で数百戸の家屋に床上、床下浸水の被害が出ています。能代市を中心とした山本郡全体では1000ヘクタール以上の農地に被害が出ていると小林秀彦委員長は話します。
「能代市常盤の山谷地区では米代川の支流、常盤川の氾濫で大規模な土砂災害が発生しました。何カ所も堤防が決壊し、何ヘクタールもの田んぼが、大きな石を含む土砂で一面埋まっていました。私の家の近くでも川が土砂で埋まり、周りの田んぼを川の水が流れています。被害を受けた農家は途方に暮れています」
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堤防が決壊し田んぼがえぐられています(能代市) |
秋田県連では被害状況を把握するとともに、県に対し支援を要請する計画です。
被害状況つかみ自治体に要請を
大規模な被害を受けて国も災害特別委員会の閉会中審査を開催(8月8日)するなど激甚災害指定に向けて動き出しています。
支援の手をいきわたらせるためには、まず被害状況を自治体に報告し、把握させることが必要です。規模が小さいと決めつけず、被害にあったことを自治体へ申請していきましょう。そのためにも被害の状況が分かるよう写真等の記録を必ず残しましょう。復旧工事の事前着工や査定前着工も利用できます。自治体と相談しましょう。
(新聞「農民」2023.7.31付)
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