「農民」記事データベース20230710-1560-10

ネオニコフリーの甘くておいしい
自慢のくだものを

山梨県南アルプス市 西尾文雄さん(72)

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寒暖差の大きい山の上の果樹園

 6月中旬、ハウスの中の木々には真っ赤なサクランボが鈴なりに実っていました。

 山梨県南アルプス市の標高700メートルに広がる観光農園はその名も「山の果樹園」。山梨農民連の西尾文雄さんが経営する農園です。

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サクランボの木々と西尾さん(たくさん実がなっています)

 広さ45アールほどのサクランボのハウスには、佐藤錦や紅秀峰をはじめ、大きくて甘いレーニアなど11種が植わっており、この日は7品種を食べ比べることができました。「同じ品種でも木によって微妙に味が違うので、お気に入りの木を見つけてくださいね」と案内してくれたスタッフさん。「幻のさくらんぼ」と言われる黄色い月山錦(がっさんにしき)は木にほとんど実らないため「お一人様一つでお願いします」の看板が。首都圏近郊を中心に多くの家族連れなどが訪れていました。

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どの品種も大きめで歯応え抜群!

 「何よりもおいしい果物を食べてもらいたい」と語る西尾さん。おいしさを追求する上で、ネオニコチノイド系農薬を使わず、減農薬にも取り組みながら研究を重ね、適期防除に努めていると話します。「うちの農園の強みは何といっても昼夜の寒暖差。昨日も朝6度で昼は26度だった。この温度差が甘くておいしい実になる。そして電柵で囲った3ヘクタールの農園に、サル対策で放している犬たちが大事な果物を守ってくれる」と笑顔の西尾さん。

 サクランボ狩りは6月いっぱいで終わりですが、7月下旬から桃、スモモ、ブルーベリー狩りが楽しめるそうです。「ここでの果物狩りをメインに、遠方から来てくれるお客さんが多い。本当に有り難い。必ず満足して帰ってもらいたいという思いでやっている」と西尾さんは話します。


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長野県小諸市 布施和子

(新聞「農民」2023.7.10付)
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2023年7月

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